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[14272] むらさき草
福管理人
2017/04/19 15:25 - パソコン
 毎年、この時期に成ると「熊野古道の峠」に上ります。

今は世界遺産に成りましたので、家の前の古道は祭りの様な山登りの人でにぎわう様に成りました。

此処から一キロ程度行くと熊野神社の第一の鳥居があった処で、現在でも大きな神社があります。
歴史は千年にも成る神社です。

然し環境は様変わりしました。
昔の環境の面影はありません。

然し、370Mの峠に上ると未だ千年の原風景が遺っています。
小さい頃に見たあの景色が未だ見られたのです。

この峠には、人里離れてまだ10軒程度の家があり、その周囲にはくぼみの様な形をした田んぼ道が見えています。

その田んぼ道の畔の草むらには「むらさき草」が隙間なく一面に広がっています。
その「むらさき草」の咲いた峠の少し高台から観ると、そこには春風が吹き、「薄むらさきの筋」が「一文字」の様に歩く方向に向かって伸びているのです。

何とも言えない郷愁にかられました。
そこで 一句

古峠の むらさき草が 一文字

5ミリ程度の「むらさき草」は和生の草ですが、極めてよく似た可憐な5ミリ程度の花で室町期に入って来た「勿忘草」と云う草があります。

そもそも「和生のむらさき草」は「紫」と云う語源の基に成った草で、その草が群って咲いている事から、「群がる」から「紫」と云う言葉が生まれ、色の美しさからも名づけられました。

又、奈良期からこの「草汁」を使って染めた事もあって呼ばれた事にも成っているのです。
そして、この「紫」が最も「高貴な色」としても使われ、仏教でも「紫の袈裟」と云われて、「最高級の僧侶」が着る「袈裟の色」とも成っています。

それほどに、この「むらさき草の原風景」がきれいであった事を意味しています。

万葉集にも、この熊野神社の一番神社の付近(藤白)で詠まれた歌が幾つもあります。

その一つを紹介します。

むらさきの名高の浦の真砂土袖のみ触れて寝ずかなりなむ

この「むらさきの風景」が如何にきれいで、人にやすらぎと穏やかな情感を与える草花であったかが判ります。
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