青木氏氏 研究室
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  [No.298] Re:787ジャンボ機に思う事(技術論)−3
     投稿者:福管理人   投稿日:2013/06/28(Fri) 19:16:52

> > 787ジャンボ機に思う事(技術論)

>・「デンドライト現象」の恐怖
この「デンドライト現象」は「表面状態」に依ってその「起こり方」も然る事ながら、「起こり方の速さ」が違うのである。それも物質に関りなく起こる。

「10℃以下で15%RH」以下ではこの現象に移行されるのである。

これも、”恐ろしい現象”の一つである。
その”恐ろしさ”も本当に恐ろしいのである。”結晶のアメーバー”が魔の手の様に自由自在に何処でもどんな狭いところでも”にょろにょろ”と何時の間にか延びて来て「恐ろしい問題」を引き起こすのである。
因みに、判り易い例として、氷は氷点の少し上の4℃位から氷化するが、この時、水面に枝葉の様な模様が見えて来る。これが「水のデンドライト現象」なのである。
他には「雪の結晶」もこの「デンドライト現象」に依るし、結晶に至る前の模様もこの「デンドライト現象」が起こっている。
この現象は、「環境条件」と、その物質の中味の内容が整えば、この世の物質にはこの「デンドライト現象」が起こる。
この「デンドライト現象」は、そのものには問題は無いが、この「デンドライト現象」の引き起こす問題が危険なのである。
比熱のところで上記した様に「樹枝状結晶の特質」が危険なのである。
もっと云えば、色々な ”他の特質と連動結合”を起こす事が危険なのである。
これを起こせば、否、起これば、「全ての電気回路」又は「あらゆる装置」とそれを「繋ぐ配線」はその条件如何に関わらず破壊される。
”何故、破壊に至るか”と云うと、このデンドライト(樹枝状結晶)はその物質に巻き割り付くと、その巻き割り付いたものとの間に、「電位」「電荷」を発生させて、「起電圧−起電流」が生まれ、その結果、「熱」を持ち、その物質の表面を破壊させる。
通電中の電気部品であればショートさせて仕舞うし、通電でなくてもその表層部を破壊して次ぎには使い物に成らなく成る。
知らないで使えば、殆どは知らないで使うので、結果としては、何時しか「破壊」と「ショート」と「発火」を連続して起こす。エンジンなどの動力源を切っても最早、遅いのである。
計り知れない「電位電荷」を持つ地球に存在している「この世の全ての物質」は、「相対の原理」に基づき「逆の電位電荷」を持っている。例外は無い。
でなければ、地球より「1.2マッハ」の「地球の回転加速度」に依って宇宙に飛び出して行く。「航空機」はそれに逆らって10KMに到達する。
当然に、地球との間でそれに見合うだけの「電位電荷」を持つ事に成る。
その中の全ての物質も、当然にそれに見合う「電位電荷」を持つ。
ここでは「リチウム」の様にその「物質の特質」(アルカリ金属)に見合うレベルの「電位電荷」を持つ。

とすると、「リチウムイオン電池」を載せた「航空機」と共に、地上での「電位電荷」よりも遥かに高く成る。高くなった「電位電荷」により、必然的に「現象(X)」と「デンドライト(樹枝状結晶)現象」はより起こり易く成るし、起こる「現象レベル」は高く厳しく成る。

筆者の読みとしては、「787」は、”この「現象(X)」と「デンドライト現象」の「ラップ域」に限らずこの「重大欠陥」を起こしている”と観ている。
何故ならば上記した様に、「航空機」は、このこの「2つの現象」が起こる「温度域」に到達する見本の様なものであるからだ。
「破面工学」を把握していれば、”トラブルを起こした表面の内容” を観れば専門家であれば直ぐに判る。数十件を越したと承知しているが、その内のひとつはこの現象であったと予測がつく。
「数十件の事故」は単一原因では無く、「複数説」の見解を持っている。
詳細な情報の把握の無い事と現物を見ていないが、最大の「弱点で問題点で原因」と成るこの2つの「現象(X)」と「デンドライト現象」には、筆者の専門的な「経験識」からの判断では、現物写真から観ると、次ぎの数式論が働いていた事を証明している。

「現象(X)」+「デンドライト現象」→「回路損傷」→「発熱・過熱」→「保護プラスティックの溶融」=(外的な安全限度 65℃<80℃)=「回路要求量<電池供給量」=「発熱・過熱」→「蓄熱」→「バーニング」

この数式論プロセスが間違い無く起こっていると観ている。

・「特記」(日本の技術)
さて、此処で、次に進める前に、少し論じておかなければならないことがある。
この「自然現象」の殆どは、縦軸にエネルギーに返還される要素、横軸に時間軸や物事の変異量の要素でグラフを表すと、精密には「Sパターン」のカーブと「Nパターン」のカーブに分類される。
一見して比例的に直線的に見えているものでも、その「変曲点」(変わり目)の付近を詳細に調べると、この2つのパターンに成っているのである。

(確かに、比例直線と観られる場合も、そのものの特質に因って変曲点が極めて小さく出るものもあり、比例、直線と見なしても良い場合もある。然し、工学ではそうはいかないのだ。
例えば「スーパークーリング」等もこの「Nパターンの現象」を呈するが、よく調べると違うし、この違う特質が、工学では最も重要な判断のポイントになるのだ。これを違えると「787の様な事」に成るのだ。もっと云えば、ここが「技術者の所以」でもある。)

この世の「鉱物の自然物」や「物理的な自然現象」はこの原則に従っているので、比例的に考えがちであるが、決して、「技術者」はこの点を間違っては成らないのである。
そもそも比例的であれば、「微分係数」が生まれるので、それは理論化が出来て、「実験の経験値」ではなく「論理的な基準値」で考える事が出来る。
従って、設計的に事前に反映して対策を構ずる事が出来て、「787」の様に「環境条件下のテスト」を無視する事が出来る。
”世の中はそうは行かない”のがこの世の現実で、その主原因はこの「2つのパターン」が存在するからである。
「787の彼等」は、この「2つのパターン」を「比例」と観て、その中間の「微妙な領域」を無視するから、この様な「787の様な問題」を引き起こすのである。
これに逸早く取り組んだのが「日本」であり、「日本人の繊細さ」であり、それから生まれた「日本の品質」であるのだ。そして、その歴史は青木氏と同じく1365年もの悠久の歴史を以って引き継がれて来たものなのだ。況や、「日本の品質」=「遺伝子の品質」=「高度な品質」であるのだ。
故に、「日本の品質」は必ず何時しか「日本発の製品」として席捲し寡占するのである。
更に不思議な事に、これには、「日本の品質」には「仏教と云う概念」が、それも「古代の時代」から潜在しているからである。外国技術者と議論すると絶対に理解されない点である。
「787」は”この領域の問題”にラップしている問題なのである。

・「4つの季節環境」
それは「日本の幅広い厳しい4つの季節環境」から来ているのである。
それが、現在では「環境条件下テスト」とその「チャンバー」の「品質確認の習慣」と成って国内に根付いているのである。何はともあれ、これが「日本の品質の強み」と成っているである。
そもそも、「青木氏の守護神」で論じた様に、大化期からの「豊受大神」の「物造りの神」から根付いた”「4つの季節環境」に順応する”と云う概念である。
「技術論」に”「神が顕在する」”と云う実に「不思議な思考原理」である。
匠達が物を造り出す時、先ず神に「心技体」を委ねて、祈念し「物造りの達成」を願う習慣が未だ途絶えていない。これだけグローバル化していながら「日本の技術者」に「遺伝子」で引き継がれたかの様に根付いているのだ。
過去にはその「概念の中心」に居たのが、何と「3つの発祥源」の我等「青木氏族」であった。
故に、ここに至っては、最早、”放置出来ない問題”と捉えて、幸いに筆者がその専門職であった事を理由に、ここにこの問題を敢えて詳しく我慢して論じている。
まぁ、「787」がこの「環境条件下テスト」を無視しても、最早、日本ではこの「環境条件下テスト」をした純粋な「日本発の製品」、即ち、純国産の「次期の航空機」が進んでいるのであるから、1年もすれば、”より品質の良いところに流れは定まる”が道理であろう。
「787」が本論の云う事を聞いて、「環境条件下テスト」をすれば又違った流れが起るが、この流れも、結局は、”「4つの装置」の「環境条件下テスト」”を実行しようとすれば、「設備」と「ノウハウ」と「経験値」の唯一の保有国の日本でしか出来ない定めにある。
その為に、純国産の「次期の航空機」を待たずして「100%航空機」に落ち着く事に成る。
「4つの季節環境の品質概念」を日本に遺す為にも敢えて論じる事にする。先祖も喜ぶであろう。

さて、「特記」から話を戻して、従って、この「イオン化傾向」の値は、周囲の「反応体の影響」を最小限にする為に、「標準の水溶液」中の「標準の値」と成っている。あくまでも「標準」である。
ここに、「適合環境条件」が働けば、「イオン化傾向」の数字に「ズレ」を生じる。
依って、厳し目に設定して「テスト基準」の「経験値」と云うものが働くのである。
「厳しい環境条件」が繰り返し激変する「航空機」では、尚更の事で、「経験値」の「イオン化差 1V」を「航空機 経験値」として用いる事の意味を持っている。(地上では「1.5V「経験値」の使用)

さて、そうすると、・「航空機 経験値」の「イオン化差 1V」と共に、”「温度13℃、湿度20%RH」を中心に「±2℃ ±3%」”の環境は、この「自然界の現象」の中で、「最も恐れる自然現象」を起こす「恐怖の環境条件」である事も云えるのだ。
つまり、”「イオン化が起こり易い環境」”は、それは、”「静電気の発生領域」でもある”と云う事なのだ。 上記した「ラップ領域」の「イオン」と「静電気」は同類であるからだ。
(「デンドライト現象」も同類ではないが「ラップ領域」にある。)

 ・「航空機 経験値」
  「イオン化差 1V」

 ・「イオン」「静電気」「デンドライト」環境 (特定条件)
  ”温度13℃、湿度20%RH」を中心に「±2℃ ±3%」”

>「静電気」
さて、ここで「恐ろしい現象」のもう一つ、「現象(X)」は、つまりは、それは「静電気」である。
特に、この環境下では、上記の「磁性体」(イオン)と共に、最も恐ろしい「静電気の発生領域」でもあるので、これに、「リチウムイオン電池」が、鉱物中「イオン化」が最大であるし、上記の様に障害を起こし易い「磁性体」であるので、「静電気」だけは絶対に起こしては成らないのである。

「静電気」は、「リチウムイオン電池」の天敵

然し、残念ながら不幸にしてこの「静電気」は”絶対に起る”のである。
この「静電気」が起これば、「リチウムイオン電池」は「発熱・過熱現象」へと繋がり、且つ、これらを管理する「ソフト基盤」や「センサー基盤」は、「静電気」が「ノイズ信号」と成って基盤に進入し回路を破壊する。
そして、この「基盤の破壊」は最終は「リチウムイオン電池」そもものを破壊するし、「発火現象」が起る。

何故ならば、「航空機」は「−40度 0.2気圧」で、空気中の水分は完全に乾燥状態であるので、文句無く「静電気発生の条件」は揃い過ぎている。完全に起る。地上では考えられないレベル差で起る。

地上では、「静電気」は、「6Kから8K」程度で、「静電気」を抑えて置けば問題は先ず無く成る。
然し、「静電気発生の条件」が揃い過ぎている上空では、「10Kから12K程度」に耐えられる様に対策を講じなくては成らない。
この「差」(4K)は考えられない大変な差なのだ。「1Kのレベル」を上げるのに大変な苦労する。それが4Kである。況して、8K以上のレベルは同じ1K差でも2K程度の厳しさを持つ。

それは、環境条件の「適合環境条件」の最たる環境でもある上に、今論じている「リチウムイオン電池」と云う極めて厳しい「内から外からの弱点」を多く持っているからである。
この「弱点」と「適合」の2つが揃えば、最早、”アウト、処置なし、ギブアップ”だろう。

この「静電気」と成ると、「ソフト基盤」、「リチウムイオン電池」の影響に留まらず、全てものに致命的な障害を起こす。その先ず、最たるものは、「プラスティク類」から始まる。
この「プラスティク類」で終われば良いが、逆にここから始まるのである。
これも「デンドライト現象」の様に、アメーバーの様に、”弱い部位方向”に向かって他に飛び火し伸びて行くのである。
「プラスティク類」は、「磁性体」と「イオン化傾向」との環境中では、「帯電体」として注意しなければ成らないが、「リチウムイオン電池」の「イオン化傾向の対策」の「保護材」としても絶対に使わなくてはならないのである。
これはどの程度に近づけば「静電気の障害」が起るかは予想が付かない為、それを把握する「環境条件下のテスト」を必ず行わなくては成らない。
「静電気」は、”設計段階で対策”は殆ど不可能である。
それは「静電気」の「質と量、強弱、場所、影響」等が一切計算出来ない事、仮に判ったとしても幾つもある対策案のどれを設ければ効果が認められるかも解らないのである。
上記した「適合環境条件」の「環境条件下のテスト」を「チャンバー」で行い、確認しなければ把握出来ないのである。
そこに「航空機の厳環境」で ”「地上−上空」の条件が急変する環境状況(155M/S”)である。計算は出来ない。
「静電気の対策部品」には、コンデンサー類C、半導体類、ダイオード類D、抵抗類R、コアーチップ類、鉄心コァー類、等の「部品群」があるが、何処に、どの様な、どの様に、幾つ等々、取り敢えずセットしてみなければ効果は解らないのである。全て「経験ノウハウ」による。
ある部分にある対策部品をセットしても、それが別のところに影響して別の問題を引き出すと云う”イタチゴッコ”が起るのである。当然に「設計変更」と云う場面も多々出て来る。
最終、駄目な場合は、その基盤全体を機械的にシールドして対策する、その部分を「適合環境条件」から保護する為に空調を架ける、多少の問題を伴うが、回路全体をアルミパックで覆う等と成る。
どちらかと云うと、「静電気」そのものも厄介ではあるが、それが次ぎの様な現象を起こす。

「充電 発電 蓄電」の装置機能を低下させる現象、
管理維持する「ソフト基盤」の回路に入って「誤信号」(ノイズ)と成って回路を狂わす現象、
回路全体をハンギング、フリージング、ロッキングなどを起こして電気回路を止めて仕舞う現象、
回路をバーニングさせる現象
などが起る。

これに対して次ぎの様な「ノイズ或いは静電気キノイズ」の対策が考えられる。
ノイズを熱に変える対策
ノイズを一箇所に溜める対策
ノイズの流れを停める対策
ノイズを逆方向に流す対策
ノイズを電気的に回路の垂直方向に導く対策
ノイズを抵抗で抑える対策
ノイズを吸収する対策
ノイズに回路を保護する対策
ノイズに回路を強くする対策
以上等の対策が施される。

以上の対策をどれを使うか、どの様に組み合わせるか等、チャンバーの中で経験を通じて試行錯誤する以外にないのだ。
勿論、「静電気」は高電位を持つ事から、「リチウムイオン」の「イオン運動」をこの電位で引っ張って仕舞う事も起る。
航空機のこの「静電気の電位」は、地上で起る電位に比べて遥かに大きい「超高電位」を持つ事に成る。上記した地上の最大で6K程度に対して、「2〜3倍程度の電位」を持つ事が計算される。
最早、この”「2〜3倍程度の電位」”は、「経験値」から上記する10項目程度の対策は大きな効果と成り得ないと考えられる。
つまり、「12kから18K」と成ると、対策部品自体が耐えられるかは疑問である。
筆者の経験から、確かに、「12K」と云うものがあった。「特別領域」である。
最高でも「10K」が限界であろう。「最高領域」である。
「普通領域」は「4−6K」、「上限領域」で「8K」と云う事に成るだろう。

「航空機 経験談」
実は、この「12K」には、「経験談」があるのでここで敢えて披露する。
むしろ、この「経験談」があって本論の論調と成っている事もある。
そもそも本論は、この「実際の経験」を元にして論じている。ただ、「リチウムイオン電池」は無かった。
「航空機」の「ハードの電源」を利用した「電解液のバッテリー」であるが、「ソフト基盤関係」は既にあった。
これには「守秘義務」を負うが、その範囲で述べる。

矢張り、特殊な発注先の特殊な「輸送航空機」で、この「輸送航空機」にある”極秘の情報関係の戦略上の製品”を載せる計画で、当時は秘密裏の「世界初の試み」であった。「普通の常識の発想」では決して載せない。”載せない”と云うよりは”載せられない”と云うのが正しい。
然し、依頼は”載せる”であった。当然に依頼に反対した。依頼先の話から裏には「強い国家意思の存在」の印象であった。その後ろには、”更に別の「強い国家の背景の意思」が働いていた。”と考えられた。
「依頼先の発言」では ”1年掛かっても良い。実現して欲しい。”であった。
”実現する事”が目的であって、価格ではない。”と言う事であった。
その為に、ある種の担当技監2人が定期的に検討会議を開催し、定期的に立ち会いをし、全ての本機の対策内容を把握して弱点を押さえ考え、難題が起これば議論する事のシステムを確立させてこの繰り返しの保障する約束で行った。
ただ、最後まで疑問が残った。全て「極秘」である。その為に、何故、当社に依頼したかであった。
後で判った事であるが、この計画段階から本機の「開発の総請負先」(某総合企業)が先ずあり、本機に関わる部分の「光学関係の別の開発」(某大企業)があり、ここで問題が発生して「行き詰まり」に成った。発注先、請負先、第1開発先の3者が話し合った。結局、この3者がテスト装置のチャンバー寡占装置某企業に相談、この企業の推薦提案で、「本体機」の第2開発先を当社に決める相談があった。
相談の根拠は「豊富なチャンバーでの経験」にあった。(チャンバーのメーカが納入先の当社の事をよく知っていた。「光学関係機」と「本体機」の”「ドッキング環境」に対する問題”を解決する内容であった。
(光学機は環境条件では解決できなかった。787の「4つの装置の環境条件下テスト」と同じである。)
「極秘戦略」である計画の裏側は、この様な裏ルートで動いているのだと知った。
結局、「環境条件下の品質の問題」が「第1開発先」(装置と経験あり)に出て、”計画が宙に浮いていた。”との事であった。
渋々開始した。案の定、百何十と云う問題が発生した。何度も暗礁に乗り上げた。何度も技術論の激論を続けた。この時には最早、むきに成っていた。社内は極秘裏。
この恐ろしい「静電気の問題」は5割を占めていた。「環境条件による品質変化の問題」が3割、「機械特性による問題」が1割程度、この全ては環境条件の上限下限の影響が伴うものであった。
「世界標準の環境条件下」でも全体の1割程度の問題が発生した。(詳細は守秘義務で困難)
「静電気」は恐ろしい「12Kの数値」であった。これ以上ではパーツが破壊する可能性が高く成る。
地上では冬季の中国かモンゴルの砂漠以外には先ず無いが、「塵埃の問題」も絡んでいるので単純には比較出来ない。
”価格ではない”と云う事であるので、殆ど部品で対応した。その点で楽であった。

これには、上記した様な事と、下記に論じる様な事、全ての事が関係した問題であった。
だからこそ、地上での問題は充分に経験しているが、ここに「特殊な経験」として「航空機の787」を論じられる訳であり、特に強調しているのである。
時代の進歩で若干異なるところもあるが、総じて、共通する問題である。
本論の様に、技術論を展開する事には守秘義務の問題は無いだろう。
普通は本機は地上でよく使われる設備である。確かにこれを「上空の輸送機」で使えば戦略上は飛躍的に良くなる事は理解できた。然し、問題が有り過ぎる。研究を伴うものであったが、研究と開発とテストを同時に行う意思であった。勿論、あらゆる「上空の環境条件」がテーマと成った。
苦労に苦労したが参考文献は当然に無い。「上空の環境条件」の再現に苦労した。
「第1開発先の光学機」も合わせて「環境条件対策」も提案して何とか解決した。

「実際の飛行テスト」に入ったが、筆者らは戦略上の制約からここからは参加していない。
全て上手く行った様で連絡があった。ところが、ただ一つ後日にただ1件問題が起ったとの情報で、暫くすると、又、話が依頼先から届いた。「依頼先の技術力」で独自に解決しようとしたとの事で、結果は駄目であった様子だが白状しない。
それは、予想外の問題で、この航空機はジェットターボプロップ機であったが、このテイクオフ時は6度から12度の上昇角で推進する。この上昇期からこの製品は稼動して平行飛行時にはスタンバイの状態と成っている様に「時間の節約」をしているシステムにしていた。
ところが、この「上昇角と上昇時の振動」に依ってアラームセンサーが働いて仕舞う現象であった。原因は解らない。
幾つかの原因案を試した。結局、上昇する時に地球との間で「電位電荷」がより強く発生し、その「電位電荷」が、上昇加速度があまりに想定外に速い事と、想定外に気圧変化が早い事、振動が想定外であった事から、発電用のあるセンサーが、「発熱・過熱現象」を起こした事と認知して、異常と判断して回路全体を停止させた事が原因であった。この頃のセンサーはまだ初期段階のものであったので対策が取れない。振動に対する敏感なセンサーはまだ無かった。
結局は暫定策テストとして、上昇角6度付近でテイクオフし推進力を限界速度に、急上昇は禁止で、何とか維持した事が判ったので、この実績を捉えてこの間に開発を進めた。
水準角度をより認知する本機用の電気回路用センサー開発をし、水準角度(上昇角)6度を限界に回路を保護しセンサーオフを防いだのである。

(振動センサーのメーカーに依頼して、「振動」のセンサーは、鉱物中最高の比重を持つ水より軽い「リチウム」をある容器に入れて、それを外界と密閉して作った最先端の特殊なセンサーで、ある「特殊な目的」で開発されたものを応用して使用する事になった。「トランデュウサー」と呼ばれるものがある事を知った。)
(当該航空機の想定はプロペラ機でジェツトターボプロップ機ではなかった事が想定外の現象を引き起こしたもので、後日判った事であるが、プロペラ機でのテストがあまりに上手く行った事からその後にターボ機に切り替えたとの事であった。実機テストに立ち会った責任者の担当技監の環境条件に対する「技術的な判断不足」で起こした問題であったと考えられる。
「プロペラ機の輸送機」から「ターボ機の戦略機」に変えた理由は、より戦略的効果を狙ったものであったと考えた。現在もこの両方で使い道は違うが原型が載せられている事を知った。
余談であるが、この「ターボ機の戦略機」には高卒時にパイロットに合格した事がある。)

現在はデジタル化しているが、その原型は使われている。当時は「24時間の戦略上の短縮」で航空機上から地上の指令基地に情報伝達を直接行える様に成った。これは当時では、戦略上「決定的優位」に立てたとの事で、聞くところでは現在もその「日本の優位」は維持されているとの事である。

時代が変化したので「守秘義務」は最早、解けているとは思うが、敢えて隠して充分に説明出来ないところがイライラするが、その分だけ「技術論」では頑張っている。その時の「経験論」を何とか思い出して展開している。大分忘れているが、「思い出す事」に意味があるとして、更に老いに鞭打って次ぎに頑張って続ける。

要は、上記の事が「環境条件の変化」で”思いがけないところに思いがけない事が起こる”の事例で、上記事例の様に、”「応用物理学を駆使した上での環境条件下でのテスト」”を行い、是非に、「100%787」の完成を試みて欲しい。未来の日本の為である。
これは「日本の未来」を明るくする「787」なのであるから、上記した様に、これは、歴史的には、”「物造りの守護神」「青木氏族」の「伝統のロマン義務」”でもある。
この「事例経験談」を見本として、ここでこの事を「理解の元」として説明したかった。

さて、そこで頑張ってまた元に話を戻す。
上記の事で、ここで論じている「環境条件下の技術論」の背景をより留意して戴いたとして、次ぎに話しを進める。787も「日本初の国産製品」に成るべく更に論じる。

上記の「事例経験談」は「現象(X)」即ち、「静電気」と云う恐ろしい現象であるからこその強調する談でもある。
況して、「ソフト基盤」はこの「静電気」は逃れられない天敵である。設計的には予想が付かない天敵であるので、「環境条件下のテスト」は絶対に避けられない。

「弱点」はまだまだある。論じるのも無駄の様な気もする位に、これ程に「弱点」を持っていたのなら、早くユニットにして環境条件下でのテストする必要があると思うが、既に条件は揃っている。最早、これだけはっきりしているのに論じるのが面倒に成って来た程である。

>「マルテンサイト変態」(内部弱点)
そこで、一寸難しいのだが、この「リチウムの結晶構造」は、「体心立法格子」で「マルテンサイト変態」を起こす金属なのである。これは応用物理学の専門家でなくては判らない。
専門家ではあれば、この言葉を聞けばどの様な特質を持つ鉱物であるかが凡そ直ぐに判る。
上記した様に、「デンドライト」(樹枝状結晶)と合わせて応用物理学の範疇の専門的知識である。
これが鉱物の中で起こると、「デンドライト現象」と同じく ”最早処置無し”である。
鉱物の中で、内側でこの「マルテンサイト変態」が起こるものは少ない。
「リチウム」と云う金属には、この「マルテンサイト変態」はまったく必要は無く、「利点」にはならなく完全な「内部の弱点」に成る。
「リチウム」は「180度が融点」とすると、その約1/2程度のところで「結晶構造」が、突然に「面心立方格子」から「体心立方格子」に「リチウムの金属構造」が変わると云う事なのである。
普通の鉱物の殆どの結晶は「面心立方晶」である。
これは専門的過ぎると思うが、最大の「リチウム」の内部内側から普通に発生する「超弱点」であるので論じる。
「航空機のリチウム電池の関係者」に役に立つだろう。
その「変わり方」がどの様に成るのかと云う事だが、その「変わり方」が専門的に「マルテンサイト」(硬化すると65Rc)と云う”「リチウムの結晶」”の「温度による変わり方」なのである。
つまり、冷却すると「硬く成る」と云う事で、”どの様に硬いか”と云うと、ダイヤモンド(72Rc)に近いと云う事なのである。ダイヤモンドの結晶も「体心立方格子」である。
因みに、鉄は融点1540度の720度(A1)〜910度(A3)のところでリチウムと全く同じ「結晶の変化」を起こす。
鉄の刀の刃先は、この「結晶構造の組織」と同じに成っていて、ある速さで冷却するとこれと同じ硬さ65Rcに成るのだ。
とすると、上記した様に、このリチウムは80℃僅かに超えたところで、この「結晶変化」を起こして刃物の刃先の硬さ65Rcと同じ位の強度に成る要素−「結晶構造」を持っていると云う事なのである。
この刀先の事を特長を連想して考えてみる事でその問題点は判る筈である。
上記の様に”「熱」が「振動」で上昇する”と論じたが、この現象が「100℃付近」で起ると云う事は、”ぼろぼろに成る”と云う事なのである。”80℃で全く起こらない”と云う事ではない。
これでも熱に如何に弱いかと言う事が判る。(航空機はこの冷却に相当する環境変化を起こす。)
冷却で硬くならなくても、この”「体心立方晶」の結晶構造”に成ると云うことだけで「弱点」としては充分である。(元は「面心立方晶」)
ところが、この現象は地上では、”硬く成る、ぼろぼろに成る”と云う事なのだが、これだけでも大変な弱点なのであるが、更に、決定的な環境条件 即ち、「上空」である。
上記した様に、「−40℃ 0.2気圧」云う極寒の温度に成り、且つ、もっと悪い条件は”急速に成る”と云う事である。更に気圧が地上の1/5の0.2気圧と低下する。
では、上記の特質の「マルテンサイト変態」に、この”「−40℃」と「急速冷却」と「0.2気圧変化」の「3つの現象」が加わればどうなるのか”と云うことであるが、「リチウムイオン電池」の「最悪の悪環境条件」と成るのだ。では、”何が起るか”である。

この「マルテンサイト変態」は、本来は徐々に”ゆっくり”と温度を戻せば元に戻る特質である。
ところが、この「3つの現象」が起ると、元に2度と戻らないのである。
つまり、「マルテンサイト」の”「体心立方晶」の結晶構造”でも「大弱点」なのに、”硬く脆く成ったたままで終わってしまう”のである。
これに成るには、凡そ、「15度程度、2秒間程度で、1気圧程度」で冷えれば「マルテンサイト変態」は終わり戻らなく成る。これは何処にでもある環境である。
何と、これを「航空機の厳環境」で観れば、何度も「テイクオフとランディング」で繰り返すのである。
「15℃程度、2秒間程度で、1気圧程度」は、「航空機」では充分に起こす現象である。気圧も「0.2−1]を繰り返すので、100%起こる。”条件が揃い過ぎる。開いた口が塞がらない。”唖然とする事が起るのである。
つまり、簡単に云えば、鉄で云えば「焼入れ」に近い事が起こるのである。
”何故に戻らないか”と云うと、「マルテンサイト変態」は、上記に「体心立方格子」と述べたが、これが、専門的に云うと「稠密六立方格子結晶体」と云うものに変化(学問的には変態)してしまうからである。
判り易く云うと、丁度、「ハニーカム構造」(はちの巣の構造)を極めて細かくした結晶構造に成り、何れの方位からの「エネルギー」、又は、「力」を加えても均等に力が分散して掛かり、いろんな角度に変化するエモルギーが届かないのである。だから硬いのである。
この「航空機の厳環境」の上空では、「変態」に至るには、地上に比べて1/4倍程度の「環境条件の変化のエネルギ」が掛かるだけでよい事に成るのである。冷却で無くてもそれに相当するエネルギーがあれば起こる。この地上差の「4倍の差」は単純な4倍差では無いのである。
(論じるのもあほらしく書く気がしないのだが、頑張って書くとする。)
上記した様に ”「80℃の安全限界の始点で 100℃の使用限界の終点」”に明らかに達していると論じたし、”「3つの現象」を繰り返す”と論じた。
”硬く成る、ぼろぼろに成る”の「マルテンサイト」は、「マルテンサイト」がそのものが悪い事では無い。 ”硬く成る、ぼろぼろに成る”の事は、”「疲労の蓄積」−「疲労破壊」”に弱いからである。
硬く成らなくても、”「マルテンサイト」の”「体心立方晶」の結晶構造”で充分に脆く成るのであるから、”「硬い」は度外視しても良い”のだ。”硬さの差”であって、起こる事は同じである。
つまり、簡単に云えば、「マルテンサイト」は「脆い」のであるから、外部からのエネルギーに左右してこの結晶にこのエネルギー(応力)が次第に蓄積して終には「疲労破壊」に成ると云う事なのだ。
その時間は、”極めて短い時間”で良いのだ。”すぐに起こる”と表現出来る。
この「マルテンサイト変態」の時には「熱」を伴う訳であるから、”「脆さ」から来る「疲労破壊」”と、その時の「熱」による「熱疲労破壊」の「2つの現象」が重複して起こる事に成る。
更には、「航空機の厳環境」であり、「−40℃ 0.2気圧」であり、「155M/Sの落差の急変」等の外部の「マルテンサイト変態」を起こすエネルギーは充分であり、更に、上記した「過熱の弱点」と、「変態で起こる熱」との「不必要な2つの熱」に因るエネルギーに襲われるのである。
この「熱の発生源」は、更に、「リチウムイオン電池」外の他の「3つの装置」全体からも自然発生する。
当然に「ソフト基盤」からも起こる「自然熱」もあるから、その「総合熱」は「密閉状況」にある筈である事を考慮すると、少なくとも40℃超には明らかに成り得ている筈である。
「40℃+X」は、「環境条件下テスト」をして見なければ確定は出来ないが、”保護材の硬化温度の使用限界の65℃”付近には成っている筈であろう事は充分に予想できる。
不必要な「X=25℃超」は、上記の「2つの熱」共に上記の「蓄熱の弱点」でもある。この現象が繰り返されて「蓄熱のポイント」は益々上昇し、何時か「バーニング」に発展する事に成る。
「リチウムの特性」のところで記載した内容から観ても、「過熱の現象」は充分であろう。

その根拠は、上記した様に、先ず、「自然発熱」として、「ソフト基盤」が、抵抗やコンデンサー等の「発熱体」を多く使われている事により発熱する。
上記した「ソフト基盤」の「環境条件下対策」には、特に「静電気対策」や「電気ノイズ対策」にはこの「熱源と成る抵抗体」のパーツを利用した対策を用いる。
不必要に回路に侵入して来たこの電気の「ノイズ」を、「鉄心コイル」や「コアーチップ」等の「抵抗」Rに通して、「フレーミング左手の法則」と「ジュールの法則」に依って「熱」にして「ノイズ」を回路外に放出して仕舞う仕組みの対策であるからであり、或いは、この「ノイズ」を「コンデンサー」と云う発熱する「蓄電パーツ」に吸収させて、他の電気と共にノイズでなくして仕舞う仕組みの対策で、このコンデンサーもこの後者の法則により「熱」を持つ事に成る。
「リチウムイオン電池」もこの「充電と蓄電」のコンデンサーと同じ役目を果すのであるから、「リチウムイオン電池」も同じ「発熱源」なのである。
従って、これ等の「静電気対策」を講ずれば講ずる程に、この「部品」が増え、「熱源」は増す事に成る事から、当然に「発熱現象」は高く成り、限界の40℃を超える事にも成り兼ねない訳である。
「経験値」から
「40℃前付近」に成ると、小型シロッコファンで冷やしその空気を外に流す「放熱」の工夫が伴って来る。
「40℃超」に成ると、必然的にそこに上記した特性から来る「発熱・過熱現象」が加速的にスパイラルで上昇する。
「50℃超」では、最早、「発熱体のパーツ」を使う対策は採れず、「空調」が必要に成る。
この温度域は「放熱」と「空調」は少なくとも必要に成っている領域である。

「充電 発電 蓄電」の「3つの機能」のところの電気回路基盤には、12Kのところまで対策を必要とする事からも「自然熱」としての「発熱・過熱」では空調は「必要条件」である事は充分に考えられる。

この様に、”「熱」は「熱」を呼ぶ!”の特質から、放置しておけば、当然に「蓄熱の特質」から、”「熱」の負のスパイラル”は起こる。
依って、この「熱の連鎖反応」を無くす為に、一般的に下記の「温度範囲の要領」が用いられる。

 ・「温度範囲の要領」(回路防護の基準)
「パーツ」(40℃以下)−「放熱」(40℃域)−「空調」(50℃超)−「発熱分離」(65℃域)−「設計変更」(80℃域 安全限度)−「使用限度」(100℃域)

この「静電気対策」や「電気ノイズ対策」に用いる部品は対策を講ずれば講ずるほどに「発熱体」が増え、逆に「自殺行為」に成る。問題が多ければ多いほどに「自殺−破壊」に至る。
つまり、”問題が多いと「パーツ対策」が採れない”と云う事にも成るのだ。
「12K」はその領域の限界とみなされる。

因みに、回路設計段階では、出来る限りこの大まかな対策は採るが、この様な必要以上の「発熱体」の「対策パーツ」を設計しないでいる。「環境条件下テスト」では電気技術者は、矢張り「発熱体の対策部品」をつける事には抵抗する。それはこの「対策パーツ」を取り付ける事には「コスト」が高く成るので渋る。
ところが、物理系技術者はつける事を求める。
”「発熱」40℃の限度”は、「環境条件下の過酷テスト」(プレッシャーテスト)で確認出来る事から、先ずは取り付ける事を求める傾向がある。
要は、”両者の駆け引き”が起こる。物理系技術者の「豊富な経験と知識」と「コスト」の戦いが起こるのである。常に、物理系技術者は、「豊富な経験と知識」で彼等を説得し「優位性」を保っておかなければ成らないのだ。この様に「品質とコスト」に「切磋琢磨」して飽くなき追及をする姿勢が「日本発の製品」が生まれ、それが「寡占」を作り出している「原動力」と見なされる。
それの源が ”「チャンバーによる環境条件下テスト」”なのだ。
上記する様な「豊富な経験と知識」は「物理系技術者の範疇」であるから、それをシステムとしない米国には ”専門家が居ない”と云う実態が生まれている事を物語る。
言い換えれば、「日本の製品の寡占」はここから生まれているのだ。恐らくは近い将来には、「航空機」も「日本発の製品」となり「寡占」になるであろう。
「787」の片方が、”原因不明 「発火」しない「発熱対策」”を主張し続ける限り「寡占」は必ず起こる。

自動車もハイブリットとEV化では、上記の様な、最早、「豊富な経験と知識」は「物理系技術者の範疇」と成り得る為、最早、その寡占の入口に入っていると考える。
米国も思考原理が異なる事から無理であるかも知れないが、日本の唯一の「切磋琢磨の相手国」としてこの「技術環境」に目を向けて欲しいと考える。
米国も日本の様なこの様な「技術環境国」が無ければ寡占は続く筈であった。そもそも上記した様に、日本のこの「技術環境」は今始まったのではない。奈良時代から始まったのである。
それが現在まで脈々と引き継がれて来たのである。

(「青木氏」の「皇祖神−子神−祖先神−神明社」の「豊受大神」の「物造りの神」からである。
「青木氏の家訓10訓」にも遺された程に、「技術や品質」に「神の概念」を魂入した「神技」を1370年の今も忘れては居ないのである。)

>「外装材の問題点」
787は此処まで論じたが、これだけ多い「弱点や欠陥」を持っているのだから、現在も、この ”「自殺−破壊」のシナリオ”の中にある事は否めない。
この「2つの事」から、上記の「環境条件テスト」を行えば必ず判る筈であるが、「繰返しの熱疲労」が起る物理現象が存在する。目に見えない事から無視されがちであるが、「熱疲労」は必ず起こっている。
「リチウムイオン電池」の乗せた「航空機」は、普通に起こり、これを真に繰り返す。
この「テイクオフ−ランディング」の度にこの現象が起こすと、”繰り返しの「熱疲労の蓄積」(高温と低温)”が起こり、最後に「疲労破壊」が起るのである。これは「宿命」と成る。
これは「リチウム塩」は勿論の事で、それにカバーなどに使われている絶縁体に使われる「プラスティク類」にもこの熱伝導(65度 使用限界値 硬化点)が働き破壊は別のところでも引き起こされる。

周囲に金属材を「外装材」として使う事は、「イオン化傾向」に依って「外部イオン発生」が起こり、問題を起こす事は上記で論じたが、「絶対厳禁」である事は論じたが、その為に絶縁体の「プラスティク類」を「外装材」として使っている。
その事から「40℃超のポイント」の直ぐ後に、結局、安全限界の「65℃のポイント」が迫っている事に成り、「80℃の使用限界値」を待たずして、その前に、この「外装材」の「硬化温度」が迫っているのである。
「外装材プラスティック」にはこの「硬化温度」が存在することが「特性の欠点」でもある。
結局は「外装材のプラスティク」の「65度の使用限界値の硬化点」が「温度の限界値」と成る。
石油製品の「プラスティック類」は「軟化」の前にこの「硬化点」を全て持つ。
普通は鉱物は「軟化点」の後に「劣化点」(硬化点)を持つが、「プラスティック類」はこの逆の特性を持つ。大抵の「プラスティック類」はこの「硬化点」を65度付近で起こすが、この現象を少しでも耐えられる様にカーボンやシリコンを入れて「耐熱化」を施している。
あくまでもこれは「耐熱化」であって、「硬化点」を上げている訳ではない。
「硬化現象」を起こすとその「耐熱」に耐えられなく使用は制限される。
従って、使用限度を少しでも上げる為に「耐熱」にしただけである。
「4つの装置」の本論の問題外の「外装材」と云う点でも、「65℃」と云う「温度制限のポイント」があるのだ。
故に、「45%の安全限度の80度、60%の使用限度の100度」と云う事で論じる以前に、「外装材」と云うプラスティックに使用の制限が「65℃」で迫っているのである。
「リチウムイオン電池」の「イオン化の障害」と成る「金属類」を使えない事に因って引き起こす「制限温度」なのである。
この「外装材」が硬化して「テイクオフ−ランディング」の環境条件の繰り返しで「劣化」が起こり易く成り、その為に「外装」に亀裂が起これば、上記した様に「リチウムイオン電池」の密閉度は破壊して「発熱・過熱現象」と「熱による疲労現象」など、上記した「特質の欠陥」が堰を切らした様に発生して直に「バーニング」に至る。
この場合の「外装材」は、普通の「外装材」では無く、「リチウムイオン電池」の機能をも果す確固とした品質を維持する「一パーツ」なのである。
その「外装材」に「温度制限が80℃以下」のところで「65℃」として待ち構えていたのである。

この「熱疲労現象」は「鉱物の融点45%域〜60%域」で起る様に、リチウムは「80度」で無くても、もっと低い温度でも「繰り返しの回数」が満たせば「疲労破壊」が起る。
それも材質の特性値から「普通」に起こる。起こればその80℃の限度は低下してくるのだ。
何故ならば、「ヤング率4.9」で「弾性率が4.2」であるとすると、「熱疲労現象」に因る「疲労破壊」は最早、疑う余地は無い。
この数字の持つ意味は、鉱物では、”最大に起こり易い事”を意味する。この「外装材の65℃」が「使用限界温度の80度」を引き寄せて仕舞うのである。
何故ならば、「リチウムの45%−80℃」の「熱疲労現象」の前に「外装材の65℃」の「硬化による劣化点」が来て仕舞うのである。
従って、65℃で始まって80℃で重複した「熱疲労現象」は倍加して起こる事を意味する。
つまり、「内部と外部」から「リチウムイオン電池」を襲う事に成る。

 ・「疲労破壊現象」(低温疲労)
これで、この「疲労破壊現象」の論調は終わったと考えておられると思うが、ところが違うのである。
「航空機」ではこれでは済まないのである。

「熱疲労現象」は上記した「高温疲労」(45%域〜60%域)の他に「低温疲労」というものもあるのだ。
低温が何度も続くと、分子運動が低くなっているところに「繰り返しの変化」が起ると、結晶構造の結晶の境目に疲労の「−エネルギー」(−応力)が蓄積して破壊する事がある。
特に、「面心立方晶」であるので、結晶粒間に疲労が溜まりやすいのだ。
況して、上記した様に「マルテンサイトの稠密六方体心立方晶」とも成って仕舞えば、応力に対する弾力性(4.2)が極端に低下するので、「疲労の蓄積」は倍加して起こって仕舞う。
但し、この「低温疲労現象」はどんな鉱物にも起ると云う事ではない。

それには次ぎの「3つの要因」が伴う。
一つは鉱物の「特異な材質特性」(1)
二つは外的な「周囲低温レベル」(2)
三つは「温度の落差と速さ」(3)
以上の3つである。

とすると、真に、「リチウムイオン電池」の様な、上記の様な特質(1)の「比熱0.79J/g」の「最高の冷却剤」としても使われている金属である。見本の様な金属である。
その「航空機の周囲」は、次の様に成っている。
「−40℃ 0.2気圧」(A)
「上記の計算値123」(B)
地上22度とすると、
「落差は66℃、速さ155M/S」の(C)
以上ABCである。

この様に「低温疲労現象の条件」は揃っている。
この数字から「極寒の−応力」を持つ「航空機」は、鉱物資源の中で「最高の熱吸収力 7.9」を持つリチウムであるのであるから、この「落差は66℃」、「速さ155M/S」の「落差−速さ」では「低温の疲労応力」を確実に起こす事が判る。
これが1フライトで2度起こるとすると、6/日−年間2100回 リチウムの正式な「低温疲労限界値」が、環境条件による試験を行わなければどの程度かは判らないが、「リチウム」の様な「アルカリ金属」の「経験値」としても、又「ヤング率YP4.9 弾性率4.2」の強度から考えても、この程度の「ストレスの蓄積」で「低温疲労」が始まるその ”ギリギリのポイント”ではないかと予想される。
つまりは、”「低温疲労」は起こる”は、”起こる”のであって、”始まる”と論じている。

「既定の数値」に出ていないこの様な「特性値の把握」は、故に、上記する「環境条件下でのテスト」が絶対に必要なのである。
技術的には、
”「起こる」”は、疲労の「蓄積」の段階を云う。
”始まる”は「亀裂」(ショートクラック)の段階を云う。
「亀裂」は進行を意味するのだ。

・「高温と低温疲労」は、次ぎの「5つの過程」を踏む。
「破面工学」で観ると、この「5つの破面模様」が出ている。

第1段階  「蓄積」 繰り返す応力が蓄積する過程。
100%ウイークポイントに集まる。「結晶粒界」に集まるので結晶が押し潰される。
破面は、波に晒された砂地の様な模様を呈す。(ストレスパターン 集中紋跡)

第2段階  「基点」 「結晶粒界」の最も弱い部分に点の形で基点が出来る過程。
破面は、波模様が一箇所に集まっている。その集点に点模様が起こっている。その点の大きさで第1段階の大きさが判る。(ストレスレイザー 応力紋)

第3段階  「亀裂」 「基点」から力の掛かる方向に基点の連続紋が出来る過程。
破面は、基点から亀裂が爆発した様に、河口を上空から観た放射状模様に波模様が何段にも付いている。疲労の破壊回数分だけ波状紋が重複して出来る。(リバースパターン 扇状紋跡)

第4段階  「伝播」 爆発紋の「扇状紋跡」に急進的に破壊が進む過程。
破面は、急進度合いを示す様に「平行波状」の紋様を示す。(パラレルパターン 平行紋跡)

第5段階  「破壊」 材料が持つYPに対して破壊の力が勝り瞬間的に破断する過程 
破面は、その材料が持つ機械強度の程度を示す破壊の破断面を示し、破壊が起こる直前の擦り合いのある一定のツルツルしたフラットな平面を持ち、そこから三角の山形の形が出来る。
平面と山形が周囲に出来る状況で破壊模様と材質強度も判り「疲労の履歴」が判る。
(キャップアンドコーン 縁状紋跡)

上記の「破面工学」に因って、「高温と低温の疲労破壊」の判別、「応力」の判別、「モーメント」の判別等の状況の把握が出来る。
「欠陥の発生原因」と「発生箇所の特定」と「発生の経緯」と「発生時間の推定」と「発生のモーメント」と「発生にいたる強度の推定」等が判別する事が出来る。
「材質や応力や強度」に依っては、「5段階の過程」は第1とか第2とか起こってはいるが、観えない事もあり変化する。それを見抜くのは「経験識」に因る。

これも「物理系の技術者」としては、この様な事は、「物理特性値」を観た「経験値」から「常識範囲」である。「破面工学」は、”応用物理学の繊細な日本人の専門技術の研究領域”である。
故に、「環境条件下のテスト」は「日本が独断場」と成っていて、それが「日本発の製品」(良品質と寡占状態)を作り出す源に成っているのである。
ここで敢えて、「環境条件下のテスト」の「集大成の破面工学」の一部を紹介した。

さて、極めて疑問なのは「787」が「環境条件下テスト」をしない侭に、”原因不明として「熱」が出ても燃えない様にした”とする発表であった。
(この様に応えるしかなく専門知識が無いのは判るが、”「航空機」”である以上は「リチウムイオン電池」のこれだけ多くの「弱点の克服」に取り組み直すべである。)
上記する「熱」が出たら、「蓄熱の特性」からそれは、最早、”終わり”なのであって、「熱の負のスパイラル」が起こる。
「発火」が問題に成るのではないのだ。その前の「発熱・過熱」が「破壊の起点」なのである。

この「環境条件下テスト」をすれば原因が確認され、対策は少なくともは採る事が出来るのに、 ”しない”で発表したのは実に不思議である。何か”しない”の「裏の思惑」が働いていたな”と思う。

(その前に、日本の調査で、”「787」には専門家が居ない”とした事は判る。
実に”初歩的なレベル”である事が、”「熱」が出ても燃えないようにした”発言でで裏付けられる。
これだけの「リチウム特性の弱点」があるのに、この発言は理解しがたい事である。
”専門家が居ない”には、”専門的な事を提案したが、専門家が居ない為に却下された。”と云う意味が込められている。当然に上記に論じた様に、”「環境条件下テスト」の実行を提案した。”と云う事になろう。)

況して、上記した様に「疲労」に極めて弱い「マルテンサイト変態」を起こす材質を考えたら間違い無く「低温疲労破壊」が起る事は、物理系の技術者の専門家であれば直ぐに理解出来る。危険である。
筆者などは、上記の数値などは関係なく、この「マルテンサイト変態」の「ガチガチ−ぼろぼろ金属」で充分な事である。この「変態」に少しでも冷却が伴えば温度が下がっても元には戻らない。
否、元に戻らなくても「結晶の変態」でも同じ事で、「ガチガチ−ぼろぼろ金属」で ”低温、高温にしろ「疲労破壊」”は時間の問題である。

ただ無理に戻すには、ある温度である一定の長い時間掛けて戻すと、「ツルースタイト」と云う結晶構造に成って「安定化」してしまう。それでも更に無理に戻そうとすると、ある低い温度である一定の長い時間下で戻すと、「ソルバイト」と云う更に「安定化」した結晶構造に成る。
特段に戻す必要は無く、マルテンサイトが起こればそれで終わりである。
この「マルテンサイト化」したものを戻して、「安定化」したものを「逆の熱処理」で下手に戻すと、”結晶の境界に不純物が析出する”ので、結晶間が弱くなって「ヤング率YP」や「弾性率」は増すが、「疲労破壊の限界」はあまり変わらなくなる。戻しても駄目だと云う事に成る。
その前に、「コバルトのリチウム塩」にこの「高温と低温の変化」と、況して、「マルテンサイト化」は、「コバルト」を「リチウム」から分離させる為に、「リチウム塩」は「低温・高温」であろうと、「疲労破壊」を起る前に機能しなくなる。破壊する。上記の数式論の経緯を辿る。
「コバルト塩」で破壊しないようにしていたものが、この「コバルト」が「リチウム」から分離するからである。「リチウム」を護っていた「コバルト」が分離してしまうのであるから、「リチウム」は勿論の事、「リチウムイオン電池」は破壊する。
要するに、「疲労」が起こり始めると、「マルテンサイト化」が進み、既に破壊する前に「リチウムイオン電池」の「3つの機能」は破壊するの理屈なのである。

この為に、現在では他の「リチウム塩」が研究されているが、現在は未だ7割は「コバルト」である。
上記した「内側の弱点」の「疲労破壊」以外にも、もっと、困った強力な「内側の弱点」を持っているのだ。

続く。

>「常温窒化」の弱点



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