青木氏のルーツ & 雑学研究室

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No.106
Re: 飛鳥京の防備と賜姓族氏-1
106編集 追加
蘇我氏の配下にあつた阿多倍の職業武装集団は中大兄皇子のが蘇我入鹿を暗殺してからは、この集団は天皇家に対して蘇我氏の意を受けても戦う事をしなかった。
この結果、大化の改新が実行できたのだが、もし、この集団が動いていたら中大兄皇子の計画は、その武力の差から絶対に失敗におわった筈である。
この原因は
一つは職業武装集団であった事。
二つはこの集団は一つの主の統制化にあつた事。
三つ目は同じ他の渡来系職業集団に対しての影響がでる事。
四つ目は天皇を敵にしては帰化しての全ての目的が無くなる事。
以上のことが考えられる。

彼等には蘇我氏に対して、職業人であるので上下関係が無いので時代を合理的に考えるし、物の考え方に付いても中国人的であるし、本当の主は同族の阿智使王か阿多倍王であり後漢からの主である。この集団には多種多様な分団で構成されている。当然朝廷にも入っている。多くのところで影響をうけるし、帰化して一族が安寧に生きていこうとする目的が消え去る事にも成りかねない。

安寧の事は、もし、そうでなくてないなら、武力で九州一国ぐらいは簡単に奪い取ることは出来た筈で、それを守り通すほどの超勢力があつた。しかし、戦わずして同化の戦略に動いている。
帰化して、直ぐに九州を勢力下にしたのは武力だけではなかつたのである。それは彼等が持つ進んだ技能の集団の地元に与えた影響から、進んで支配下に入ろうとして勢力が拡大したのである。
九州全土を短期間で掌握しているが、武力では短期間では無理というものです。彼等の前から居た朝廷の役人の伴氏(後に肝付氏になる)と戦わずして血縁を結んで同化している。

中国地方を支配した陶氏も彼等の技能集団の陶部の分団である。
この様に九州だけではないのである。短期間で九州と中国地方の全土を支配下に入れたのは武力だけではない事が判る。

暮らしが豊かになる優れた技能を地元にもたらされる利益は大和人にとっては、むしろ進んで支配下に入りその利益を受けようとするものだと考えます。現にも戦いの歴史の記録はすくないのです。

一方、中大兄皇子はこの集団の実力は十分に知っていた筈であるのに、計画を実行したのである。
彼等が敵対しないと踏んでいたのか、それとも一か八か架けたのか、この点については計画前に検討されている筈である。

この当時の歴史の記録が無いのは、記録を残すという習慣がまだなかつた事の事情の上からであるが、この計画に参画した中臣の鎌足や蘇我氏の一部の働きから、事前にこの職業集団に話を通していたと考える。
それも直接にではなくこの全集団の主の阿多倍か阿智使王にである。
つまり、阿多倍としてこの主からこの集団の東漢氏の長にである。
その証拠に、事件後、数日宮から丘の上の蘇我氏の館のこの集団の動きを見上げて待ったとされている。
(宮よりも高い位置の見上げる丘の上に館を作った事自体が天皇家を見下げた態度)
もし、この集団が阿多倍の意を受けていないとすると戦略上、早ければ早い程、中大兄皇子等を襲撃することが効果的である。
時間が経てば経つほど、形勢は天皇家に傾くはずである。
なぜなら、彼等は渡来人である。まだ、十分に身分の扱いは整っては居ないはずである。
周囲の豪族の紀伊氏や葛城氏や巨勢氏や平群氏が天皇家に傾く筈である。
現に、乙巳の事件の後、古人大兄皇子が”渡来人が”と叫んで逃げたとされる位に、まだ朝廷内では実力に反して大きい地位は殆ど獲得していなかった。(責任を渡来人に転化しようと叫んだ)
この数日の間の交渉の結論が、凶と出るか吉と出るか待ったのであろう。多分この時間が、この集団の主の阿智使王か子供の阿多倍王に指示を待ったのであろう。
その証拠に、数日後に入鹿の父の蝦夷が自刃するという事が興る。
つまり、この時に結論が出たのである。
蘇我氏でも到底相手に出来ないほどの渡来系集団の主の阿智使王や阿多倍に対しては管理管轄はしていたが、支配する程度の力はなかつたのであるとみれば理解できる。

その決定的証拠があるのです。
乙巳の事件後、この集団の動きと朝廷の動きを観る事で完全に上記の「事前交渉の説」が証明出来ると考えます。

その証拠が調べると沢山あるのでそれを次に記します。そうすれば、中央の護りをどの様な事情で、誰に任したかが判るのです。

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