青木氏のルーツ & 雑学研究室

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No.71
Re: 賜姓青木氏の弱体-6
71編集 追加
2足の草鞋」策で伊勢青木氏は生き残りにかけた。そして、伊勢松阪の豪商紙屋長兵衛としてスタートした。
当時の豪商は元は武士であり、それなりに力のある者でなければ、大きな「商い」はできない。当時の世相の不安定な中では、4つの条件を備わっていなければならない。
@ 「商い品」を安全に安定して動かすだけの力が必要である。
  つまり、安全に輸送する「大きな武力」である。
A 「商い品」を調達できるだけの経済力と調達する人脈関係
   過去から調達できる産地との「交流関係」
B 完全市場経済ではない中で、商い品を調達するには権力との   「政治力」が必要である
  「楽市楽座」が次第に広まりつつあるが、まだ1320−1350年頃  は一部の国でしか認めていなく認可制である。
C 前レポートのシンジケートとの関係保持が必要である。
しかし、伊勢青木氏は天智天武期からの伊勢の政治、軍事、経済を所轄していた家柄である。依ってこの4つの条件は備わっていた。
まして、伊勢の国の産物を他国により以上にさばける間口はこれ以上にない。守護でありながら、他方で「商い」をするというのは誰が見ても歓迎である。伊勢青木氏は生き残り策を経済に求めたのである。2つの顔を持つことで生き様とした。
ちなみに、店即ち商家は松阪に、蔵群は玉城村(村の80%は蔵群であった)に、輸送船は3隻、全国に拡大していたと記録が遺されている。伊勢街道の伊勢路の燈夜塔(灯りと案内の塔)は伊勢青木氏と紙屋の寄付で今まだ据えられている。
この様に大きな経済力を背景に、下克上と戦国時代を生き抜いたのである。1315-1576年までの260年間は経済力を背景に隣国の北畠氏と共に伊勢の国を守ったのである。
しかし、何時までも続かなかった。「下克上」の織田信長である。
彼は、尾張を始めとして美濃、信濃、近江、甲斐、を勢力範囲に収めたが、これ全て、4家賜姓青木氏や賜姓源氏と支流清和源氏の各氏の領国であった。このことからも、3つ巴の跡目策で構築した支流の源氏一族が消えているのであるから、賜姓青木氏と賜姓源氏は跡かたもなく滅亡している可能性が高い。
そして、遂に、伊勢に来た。先ず、第一に伊勢永嶋攻めである(1576年)
朝廷の学問所の村上源氏の支流末裔子孫の北畠氏の伊勢東部永嶋の領国である。全国最後に残った名家の伊勢青木氏と北畠氏に危機が覆いかぶさって来た。有名な戦いである。伊勢青木氏も客員軍師として参戦した。そして、遂に、敗退し北畠氏は滅亡した。
しかし、青木氏はここでは「2足の草鞋」で生き残ったが、1578年豊臣秀吉は蒲生氏郷を伊勢松阪に差し向けた。戦うまでもなく910年も続いた賜姓伊勢青木氏は「下克上」のなかでは250の戦力では戦えず敗退した。そして、一時新宮に移動し直ぐに伊勢松阪に戻った。2足の草鞋の一面をもって。
此処で、過去の危機の時のように、再び救いの神が現れたのである
そりは紛れも無く攻めての蒲生氏郷である。
蒲生氏郷は信長や秀吉や家康に名将、知将と称えられて知られ、藤原秀郷流の蒲生氏であった。そして、この蒲生氏は清和源氏の血筋もある家柄でもあつた。更に、この蒲生氏から藤原秀郷系支流青木氏が出ているのである。なんと、最後の最後に藤原氏秀郷一族に救われたのである。秀吉はこのことを知っていて不可侵の伊勢神宮の天領地とその守護の賜姓青木氏のために蒲生氏郷を廻したのである。
蒲生氏郷は伊勢青木氏を丁重に扱った。氏郷は松阪に城を立てて、城を中心に経済活動を合理的にするため西10町東9町の屋敷町を形成した。ここに主な家来と伊勢の重要な者を住まわさせた。
蒲生氏郷は歴戦の将で数多い彼の戦いの中で一度だけ無理押しの戦いをしたほどで、武力で決して攻めなかった将である。
その様な人柄であり、伊勢青木氏は無償で生き残り、上記の屋敷町を2区画も与えられた。2足の草鞋の「郷氏と紙屋」の青木氏は無償と無傷の形で生残った。この後に夏冬の陣に参加して徳川時代も特別に扱われて明治35年まで2足の草鞋は続いた。伊勢は紀州徳川の飛び地領として徳川氏と大正8年まで親交の交流は続いた。終わり

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