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No.486
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Re: 大化改新10
副管理人さん 2007/05/18 (金) 07:44
大化改新8−3の「日本の文化は朝鮮文化」の反論に続き、次の「石と水の庭園は疑問」の新説に対しての反論である。
(9番目の律令国家に対する新説は、「大化改新7」までに既に反論したので割愛する。)


10 石と水の庭園は疑問とあった。

これは大化改新8−1でも記述したが、「標準の時計」を製作したのである。
言わずもがな、時計は全ての「民の営み」の規準となるものである。1500年も経った現代でも同じである。
これ無くして「正しい生活」は崩れる。

上記した「飛鳥文化」と「白鳳文化」には、その「背景と推進力」は技能文化にあるとした。そして、「民の営み」は飛躍的に成長し豊かになり、その力を得て「余裕」が生まれ「豊かな文化」へと変身した。

「豊かな文化」の経緯と原因と成った事を改めて記述する。

経緯は、「隋」によって「漢国」が滅び、民は西と東へと二手に分かれて逃げ延びた。そして、東に逃げ延びた漢民の「光武帝」が率いる一団は、中国の東の国と朝鮮国を制圧して、「漢」の文化を持ち込み「後漢」を建国した。
しかし、600年頃に東の高句麗と後漢を制圧しようとし、失敗して衰退し遂には隋が滅び、「唐」国(618)が建国した。
この時、「後漢」も滅び、「光武帝」より21代の末帝の「献帝」の時、その子「石秋王」の子供の「阿智使王」と孫の「阿多倍王」が後漢17の県民の200万人を引き連れて、北九州に上陸した。その進んだ武力で北部は瞬く間に征圧し、直ぐに中部と南部も無戦で征圧下に納めた。
むしろ、九州の民は、その「後漢」の民が持つ進んだ技能を得て、生活程度が上がる事で進んでその勢力支配下に入った。
次から次えと上陸してくる「後漢」の人々は、中国地方へと進出しここも殆ど無戦で支配下に入った。彼等は帰化を申請した。
「大化改新」の起こった時期の孝徳天皇の朝廷は、この後漢の民の帰化を認めて、続々上陸する帰化人を中部の未開地に配置し開墾させた。
そして、九州の南部を分轄して大隈の国として半国を与えた。日本66国中32国までを支配下に入り、民の生活は飛躍的に向上させた。
遂には、その功が認められて、更に、「敏達天皇」の曾孫の「芽淳王」の娘を娶り天皇家との血縁関係を結んだ。
「阿多倍」は准大臣の位を与えられ、その功に任じて天領地の伊勢国の北部伊賀地方を分轄して「不入不倫の権」を与えた。
その子は3子は、朝廷の3つの政治機構の3蔵の内、2蔵(大蔵と内蔵)を担当し、朝廷の軍事(天皇の護衛親衛隊は青木氏)も担うまでに勢力を保持した。
この3子は坂上氏と大蔵氏(永嶋氏)と内蔵氏とであり、天皇より賜姓を受けた。
技能ばかりの貢献ではなく進んだ後漢の政治手法でも貢献し、律令国家の基礎を築いた。
大蔵種材の頃には、九州全土の3権(軍事、経済、政治)を与えられて「太宰大監」に任じられ、現在までも有史来、正式に個人でただ一人「錦の御旗」を与えられて「朝廷」より「遠の朝廷」の称号も得る事と成った。
(藤原氏の北の「鎮守府将軍」と並んで、大蔵氏の西の「太宰大監」と呼ぶ)

結果は、この各地に普及した「技能」は、現在の日本の第一次産業の殆どを占め、彼等の持ち込んだものである。
(この技能者は姓の後字が、海部、服部などのように「・・部」と成る氏は殆どはこの末裔である。)

原因は、この「技能」により経済的活動が活発化して「経済的発展」を遂げて、その結果、その経済活動の基となる正確な時間に対する必要性に迫られた。
この為、朝廷は標準時間の制定を進め、その工事に関わり、明日香村の山懐にその時計と通報システムを築いた。
これが全体の経緯であり、この「石と水の庭園」でもあり、これを天皇家の「天神文化」の祭祀にも用いたのである。

このことは既に証明されていて定説と成っている。
しかし、だとすると、各地方の主だった所には少なくともこの様な設備があったと考えられるが、最近に発掘で明日香村にのみ発見されている。この事は、多分、歴年の後に、その目的の如何が忘れ去られ、時代の多くの混乱にて破壊されてきたのではとも考えられる。

では、その時計のメカニズムの概略を説明する。

[時計システム]
飛鳥の小高い岡の頂上付近に山から流れ込む枯れる事のない充分な溜池を造り、それより一定の勾配と距離をつけて定量の水を直線的に流す。この溝やプールなどの施設を大理石で造り、途中に平地にしたところに同じく大理石で作った一定の小さい丸型のプールを作り、ここに流し入れる。
この施設に溜まる水を定時定量の刻みを12筋入れる。そして、二つオーバーフローの水を流す口を作る。一つは上部から流れてきた水を継続的に定量分を直線的に流す口、もう一つは刻みの位置より定時断続的にオーバーフロー分を放流する口とする。
これ等の放流水の最初の口よりは同じく、下に向けて一定の勾配と距離をつけて定量の水を直線的に流す。これを上記の同じメカニズムで流す。
そして、更に一段下に向けて同じメカニズムとシステムで下に向けて放流し溜水する。
この上段溜池から4段で時間と分と秒を刻む事が出来る
これ等の全ての周囲は大理石で固めて熱による蒸発を防ぐ敷石を設け貼る。
(大理石は比熱を下げて水温度を一定に保つ性質がある。)
この施設と付随して大理石による日時計を作る。定点定時に日出と日没を確認する。
この二つの施設を組み合わせて正確性を期する時計とするのである。

この各四段の所と日時計部位には人を配置する。
「技能文化」は、銅や錫を入れて「大鐘を作る冶金技法」を開発して、その「鐘」を明日香村の丘の頂上には鐘突堂(鐘楼)を設けた。
一時(2時間)毎に「鐘」にて正確時刻を知らせ山々の「鐘楼」から伝達するシステムである。
大化改新の改革の一つとして、「烽火」システム(既述)があったが、このシステムを使っての鐘楼音での伝達となった。

[文化の推移]
この「鐘楼文化」の方式は確実には明治時代まで続いた。
この「標準時計」の作業は事務的行為だけではなく、「天神文化」の一つとして「朝廷の祭祀」の役割も持っていたのである。
「時刻」というものに対する現在の考え方とは少し異なり、「天神」という意味合いがあり、「天神」から「民」に与えられた「人」を「時」に導く「お告げ」として捉えていたのである。
現代の思考では理解が出来ないが、しかし、「仏教の教え」の中にもこの意味合いがある。

現に、昭和20年前までは全国の各寺院が鐘楼から鐘を突いて「仏教文化」として「時」を知らしていたのである。
ところが、第2次大戦で鉄が不足して鉄類は全て徴集されて戦艦大和や武蔵に変わってしまったので、鐘による時刻の伝達は、無く成った経緯がある。
現在でも僅かに大晦日に除夜の鐘の音を聞く仏教界での全国民の「伝統の習慣」が残っている。

この大元はこの「明日香村の祭祀(天神文化)」から来る「習慣」が、鐘楼伝達として、「寺院の文化」としてに引き継がれて来たのである。

つまり、この「水時計の祭祀」の日本独自の「天神文化」は、「技能文化」の飛躍的発展を遂げた結果、「仏教文化」と「融合」させた事を意味するのである。

ここでも上記の「技能」の「質と量と範囲」の影響を大きく受けている証拠でもある。

「鐘楼文化」=「天神文化」+「仏教文化」=「融合文化」

つまり、現代まで「仏教文化」に引き継がれて来たこの習慣は、「鐘楼文化」となり引き継がれて現代に至っている。

結論
これは、1300年以上続いたことは、文頭の「文化設立の経緯」の定義からも「文化」(鐘楼文化)を意味し、ただの「時計」ではなく「お告げ」の祭祀に使用する「神聖な設備」としても捉えていた事を示すものである。

第10番目の「水と石と庭園」のNHKの新説は、上記した「技能発展」による一つの「鐘楼文化」(実務と祭祀)としても受け継がれてきたものであり、甚だ無根拠で論外で、裏に歴史否定の思惑のある愚説である事が解る。
朝鮮文化の影響ではない事は重々明白である。

結び
以上で、「大化改新」のNHK新説に対しての反論は終わる。


総評
全体を通しての総評としても、これだけ明確な史実がありながら、新説としたのは驚き以外に何ものでもない。
第10番目の結論に尽きる。
結果として、反論で「大化改新」前後100年の歴史を細部に渡って論じてしまった事になったが、これもかえって「大化改新」の全体像を描けた事で良かったと考えている。
しかしながら、最近のNHKの「悪のスパイラル」化した左傾化を危惧する。これでは益々「視聴料不払い」は増加して5分轄案が更に浮上する可能性は高くなり、一般視聴者には大きな損失と成りはしないかはなはだ心配である。

終わり。

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