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フッ・・・

第一話

人形

語り手:(σ・ω・)σ ちょる ejYqyisd0

14 :(σ・ω・)σ ちょる  1/2:2006/12/16(土) 22:11:47 ID:ejYqyisd0
001/100

これは、私が小学4年生くらいの時に体験した話しだ
その時通っていた小学校のバザーで、外国製の身長が30pくらいある人形を見つけた
ドレスを着ていて、古かったが今まで売れなかったのが不思議なほど、綺麗な人形だった

私は、 「これは掘り出し物かもしれない!」
と思い、その人形を受付(レジ)へ持って行った
その受付を担当していたPTAの保護者は、何処と無くおどおどした様子だったが
その時の私は綺麗な人形わ手に入れられたのが嬉しくて、あまり気にしなかった

家へ帰ってから、さっそく自分の部屋の本棚にその人形を飾った
人形は黙って空宙を見つめていた

17 :(σ・ω・)σ ちょる  2/2:2006/12/16(土) 22:12:34 ID:ejYqyisd0
その夜、私はあまり寝付けず、何回か寝返りをうっていた
しばらくして、仰向きになった時、ドサッと私の上に何かが覆いかぶさった
その瞬間、私は動けなくなった 
声を出そうとするが、口が動かない
唯一、目だけが動かせた
私は重みがした、掛け布団の上を見た
暗闇の中に、二つの青い光が見えた――いや、あれは目だ あの人形の目だ
不気味な笑顔を浮かべながら、私の顔を見つめている
口が動いていたが、何を言っているのか分からなかった
私が憶えているのは、これだけだ

気がつくと、朝だった
私は汗をぐっしょり掻いていた
本棚を見ると、あの人形があった
場所も変わっている訳でも、あの不気味な笑顔を浮かべている訳でもない
でも、その人形は確かに私を見ていた

起きてからすぐに、私はその人形を捨てた
それからは、特に何事もなかった

あの人形は、いったい誰のものだったのだろうか
私に何を訴え掛けていたのだろうか
今となっては、知る由も無い

【完】


フッ・・・