青木氏氏 研究室
このフォームからは投稿できません。
name
e-mail
url
subject
comment

[研究室トップ(ツリー表示)] [新規順タイトル表示] [新着順記事] [留意事項] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

  [No.300] Re:787ジャンボ機に思う事(技術論)−5
     投稿者:福管理人   投稿日:2013/07/02(Tue) 15:45:42

> > > > 787ジャンボ機に思う事(技術論)


>「磁場」(常磁体)
リチウムは上記した様に「常磁体」である。依って「リチウムイオン」は電位を持っている。
当然に地球上にあるものは「電位」を持っている。従って、「地球の引力」に引っ張られて宇宙に飛んで行かない。地球を「−体」で、その上の物質は「+体」と成る。電位で引き付けられている。
地球は、「1570K/Hの高速」で回転している。ほぼ「音速マッハ1強」で回転している。
この回転に振り回されて宇宙に飛んでいかない程度に「地球の引力」(±)に引っ張られているのであるが、この「引力」は「地球の磁力」に依って構成されている。
従って、地球上に存在する全てのものとの間には「磁場・磁界」が働く。
当然に、空に飛び立つ「航空機」は、この「引力・磁場・磁界」に逆らって飛び上がる事に成るので、本体にはそれに相当する電位が急激に発生する。
簡単に云うと、地球上に存在する全ての物体は、地球から離れている距離だけの電位を持つ事になり、地球の上に立つ人間は、凡そその背の高さの電位が、「脳幹の部位」に負荷する電位を持つのである。故に、「脳神経」の「シナプス」はNaイオンのアルカリ性の液の中を電子が飛ぶのである。
そもそも人間の体内はこの「電気回路の原理」で動いているのだ。それは全て「±の電位反応」に従っている。
当然にも「航空機」にも地上から離れる程度に電位を持ち、当然に上空10KMに相当するところで、その物質に比例して「電位」を持ち、「電位」がある事は大小如何に問わず「磁力・磁場・磁界」を持つ。
航空機本体には「相当な電位」を持つことから、「イオン」はこの電位に影響を受ける。
そもそも、地球は北極と南極を電極として、この間に地軸が発生する。この地軸に沿って地軸に平行に「磁波線」が両極に起る。この「磁波線の束」が地球全体の周囲360度をこの「線束」で覆われている。
当然に、この「磁場線」に逆らって上空に上がれば、それに相当する「逆の電位」が発生して「磁力線」を持つ事に成る。
この時に、上空にある「イオン状態」のものは、従って、上空に上がると、地上にある時に比べて「イオンの活動」は高くなり、それに相当する「熱」が発生する。
この必要以上の「熱」は、「充電量」に対して「抵抗要素」と成る。
これは上記の「温度や振動」等とも連動する要素である。
(ただ上空の温度−40℃に何らかの影響を受けるとすると磁場を持つ事で別原理が働く)
何れにしても「イオン」は、「温度や湿度や振動や磁場」の主に「4つの環境条件」に依って影響を受けるが、上記した様に、その”「イオン」に与える影響”は、「何れも危険なもの」である事が判る。
そもそも、「イオン」は「+イオン」と「−イオン」があるが、そこに「強い磁場」(常磁体)が存在すると、「電位」の持った「イオン」は、「磁場も電位」を持っているので夫々の極側に引っ張られる。
この+極側の「リチウム酸化塩」には、「還元反応」>「酸化反応」に因ってイオンを発生させるが、このイオンが”自ら持つ磁場の影響を受ける”事に成る訳であるから、極性を間違えると相殺して「イオン発生量」は低下する。(+極タイプとー極タイプがあるが、「リチウムイオン電池」は「常磁性」を持つので+極タイプに成る。)
因って、「リチウムイオン電池」の場合には、自らの「磁場の力」を利用して、極性を「+極側」にセットする事に成る。
そうすると、先ず、自らの力で「還元反応」>「酸化反応」で、「−極側」との間で自らの持つ「電位電荷」に見合った「相対量」を発電するが、次ぎに、この「常磁体の磁場」は、更に「磁場の力」で「イオン発生」を相対量以上に活発化させる。
この事で、”「相対量以上の電荷量」”が生まれ、この「相対量以上の電荷量」が「蓄電」と成り、「相対量」を生み出す「発電−供給」以外に、「電荷量」は「充電」と成って「電位」を補充する事に成る。
そうしないと、このリチウムの「充電 発電 蓄電」の「3つの機能」は生まれない。

そこで問題に成るのは、次ぎの「3つの条件」を考慮すると次ぎのように成る。
(A) リチウムイオンの相対量の発電量分  発生量には最大は500サイクルの寿命を持っている。
(B) 常磁体の磁場に因る蓄電の電荷量分 常磁体の磁性力にも寿命(ライフ)は起こる。
(C) 上空と地球間で発生する電位変化分 上二つに与える低下影響分が発生する。

(A)は、「標準状態」であり、その寿命は判るが、「上空の環境条件下」では「標準状態」よりは明らかに良くない。従って、「最小300サイクルと最大500サイクル」は共に低下する。
(航空機の回路から要求される電気量に因っても変わるが、此処では不問とする。)
これに(C)が影響して、更に「最小−最大」の「2つの寿命」は低下する。

(A X%)−(C)=「300 500」× (Y%)
[(A)−(C)]×(B Z%)=「実質の寿命」

(A X%)は、「常温劣化」で「自然低下」が起こる。末期低下(U%)
(B Z%)は、「自然低下」と共に(C)の影響で低下はより進む。
(C Y%)は、電位変化はそのフライトの状況の「時間と回数」に影響する。

 ・「実質の寿命」の検証
この「(A:X%)(B:Z%)(C:Y%)の影響の低下分」は、「最小300サイクル−最大500サイクル」を下げる事に成る。
その程度はどの程度か、(X%+Y%+Z%)は、上記する「環境条件下テスト」をしなければ不明なので、解らないが、恐らくは、「学説論の数字」として、「最小300サイクル」と「最大500サイクル」の差があると云う事は、「サイクル差=200サイクル」が「標準状態」でも「30%の差」が起こる事を意味している。
とすると、その「標準状態」よりより厳しい環境条件下では、「サイクルの低下分量」は30%超である事が云える。
此処では、「30%」として観ると、「最小210サイクル−最大350サイクル」と読み込める。
従って、これに「航空機」での「低下影響分(X%)=50サイクル」を考慮すると、「30%超以上」から、最大300サイクル」と見積もられる。
(実際は300サイクルを切っている可能性が高いと観られる)

ここで「危険と成る問題」は、「最大300サイクル時の直前の問題」である。

「保存特性の弱点」の「2つの弱点」(「満の弱点」、「末期現象の弱点」)で論じた様に、この世の自然物に全て起こる「末期現象」(結晶や細胞を有するものは寿命の手前に「急進性劣化」が起こる法則)の怖さから、「300サイクル時の直前」時に、この「危険な弱点」に思いがけなく襲われると云う事に成る。この分の低下分量も読み込まなくてはならない。
従って、此処では、「最大300サイクル」と算定したが、そうすると「最小160サイクル」であるとすると、これより更に下がる事に成る。
問題は、どれを「交換期」とするかに因って「対処の仕方」は大きく異なる。
「最大300サイクル」を「交換期」と定めたとすると、「最小160サイクル」以下で「実際の寿命」が来るのだから、これでは”事故に繋がる事に成り得る危険性”を極めて秘めている事に成る。
況して、学説論の「標準500サイクル」を交換期と定めた場合から判断すれば完全に事故に成る。

特に、更に、この「満の弱点」+「末期現象 (U%=10〜15%)(急進性破壊)」を捉えたとすると、「最小140サイクル程度」と成り、この時には、既に「破壊現象」が潜行して始まっている事に成る。

標準状態の「最小300サイクル」で交換期と定めていた場合は、使い出してから50%(1/2)ポイントで
標準状態の「最大500サイクル」で交換期と定めていた場合は、使い出してから25%(1/4)ポイントで
検証値では「最大300サイクル」で交換機と定めていた場合は、使い出してから45% ポイントで
検証値では「最小160サイクル」で交換期と定めていた場合は、使い出してから80% ポイントで
末期現象で「最小140サイクル」で交換期と定めていた場合は、使い出してから(U%≒10〜15%)で

「充電 発電 蓄電」≠「1%仕様」→「回路要求量>供給量」→「発熱・過熱」→「発火・破壊」

以上の・「破壊プロセス式」の問題を起こし始める事に成る。

「リチウムイオン電池」では、その特性から考えて、この「5つの交換期」が考えられる。
「最大500サイクル」では、物理計技術者以外は、到底、「破壊原因」の「発想」には至らない事に成るだろう。然し、この寿命の検証から観て、少なくとも、”「破壊」が起こり進行している可能性”が極めて高い事が云えるのだ。
その点では、「フライト距離」の短い事は、その「充電回数サイクル」が多く成り、欠陥が露出して来る危険度は増す事に成る。その「フライト距離」として見れば「国内便」となる事が論理的に考えられる。
その点で末尾に示す「欠陥のトラブル」が、「国内便」に集中している事はそれを物語るものである。
むしろ、「長距離便」の「海外便」は、「満と過の現象」や「蓄熱」等の特性(内部の弱点特性)から観て、「寿命の点」では”好ましい事”が逆に云える事に成る。
(海外に多い「特定環境条件」に影響の受け易い「マルテンサイト現象」や「デンドライト現象」や「静電気現象」や「外部ノイズ現象」は逆に起こりやい易い事に成る。)
上記した数々の「リチウムイオン電池の弱点」から観ても、「海外便」は、長く一定の状態で保っている事から考えると、下記に論じるが、”好ましいフライトパターン”と云える。(静電気等は別)

(だから「環境条件下テスト」で幾つかの「フライトパターン」に対して、現実に何処が現実的なポイントと成るかのデータの把握が必要であるのだ。)

何故ならば、そもそも全ての鉱物の「寿命サイクル」は上記した様に、「微分係数の比例直線」で寿命には至らないのだ。
「緩い積分係数を持つ放物線」のSパターの「下降曲線」で寿命に至るのだ。
これは上記した様に、「細胞や結晶を有する物質の自然の法則」である。この「リチウムイオン電池」も例外ではない。
寿命末端までの少し手前(85%ポイント)からはこの「下降曲線」を示すからである。
この「下降曲線」の開始点(変曲点)からは、上記の”「末期現象」(急進性破壊)のポイント”でもあるので、この時には、既に、「回路要求量」>「リチウムイオンの発電供給量」の現象が次第に起こっている筈である。直線では無く放物線である為に、「回路要求量」に見合うだけの「発電量」は低下していてバランスは取れていない筈なのであり、当然に、「電位制御 1%仕様」も到底無理な状況に成っている。
そうすると、何が起こるかである。上記した様に、つまり、「下降曲線の領域」からは「発熱・過熱現象」が起こり始めて居て、「劣化の蓄積と蓄熱」が続き、何時しか「発火・破壊の現象」が「寿命点」に入る前に突然に襲う事に成る。
この「下降線の始点」(末期現象ポイント)即ち、「急進性破壊のポイント領域」から末端までは、当然に「1%仕様」は保たれていない事に成る。
「1%仕様」が保たれなければ「発熱・過熱現象」へと陥ることに成る。

 ・「破壊プロセス式」
「充電 発電 蓄電」≠「1%仕様」→「回路要求量>供給量」→「発熱・過熱」→「発火・破壊」
以上のプロセスは進む事に成る。

つまり危険な事は、整備関係者がこの「比例直線の考え方」で、”「寿命点」まで「3つの機能」が正常な状態で働いている”と思い込んでいると大変な事に成る。
この「5つの寿命ポイント」のどれを「交換期」と定めているかによって、「上記のプロセス」の発生はより危険度を増す事に成る。
(「4つの装置」が「個別発注」である事でもあり、況して、初めての事であるのでこの寿命についての「専門的な知識」は「米国787企業」にはないと考えられる。)

続けて発生している「十数件の事故」の内容を考察すると、この”「思いがけない弱点の現象」にも襲われた”と考えられなくも無い。
”未だ、寿命範囲だ”としていたが、”実態は300サイクルを切っていた”事による事故も含んでいる様子である。

上記の事も含めて、どの様に検証しても、これ等の予想出来る「環境条条件下テスト」をチャンバーの中で再現して「データ把握と対策」が必要である。
故に、日本ではこの「環境条件下テスト」を行うのである。それはあくまでも単体は兎も角も ”ユニットによるテストの必要性”を主張している。
参考に、日本では、スポーツ界でも、「環境条件とスポーツ」の研究の為に、この「チャンバー」が使われている状況でもある。

・「環境条件下テストの概容」
そこで、では、”どの様なテストをするか”ではある。一応概容を述べる。
これを解決する為に、その「4つの装置」とそれに使われている「電気回路」の「プリント基板」「ソフト基盤」を「特殊な装置(チャンバー)」にそっくり入れて、”起こり得る地球上のあらゆる環境条件”に対して、先ずは、”設計上で設定した仕様”に、”どのような事が起るか” を先ずテストする。
予想もしない様なかなりの問題が「質と量の点」で起こる。
特に「航空機」となると、その「環境条件の変化する範囲」が特に広く、それも考えられない普通ではない「速さ」で「急激」な変化を起す。
その「変異量」をここでは、「155M/S」程度と定める。
先ず、この事は事前に設計予測する事は不可能であるので、このテストの基準で再現してデータを取得する事に成る。そして、対策を講ずる事に成る。
そのテストの大まかな内容を次ぎに述べる。
これは先ず、”夫々の基盤単体に、どのような事が起こるか”で行う。
そして、次ぎに、この「環境条件」(下記例)に対して、夫々の環境のある一定の「過酷条件」(上記 地球上で起こっている条件の10%加算値 :プレッシャーテスト)を加えて行う。
これに対しても耐えられるか単体で行いながら悪い所を直して行く。

 ・環境条件類
(「温度」と「湿度」と「気圧」と「風」と「静電気」と「速さ」と「振動」と「磁場」と「空気清浄度」)等
 ・電気条件類
(電圧電流、電源ノイズ、外部ノイズ)等
 ・部品条件類
(部品の特性)等 「リチウムイオン電池」に弱点を持つ

上記の様な「数種の環境条件の組み合わせ」の「マトリクスチャート」を作成する事で行う。
中には、特別にその使用目的に依っては、「化学性等」を加味する事もある。
この場合は、「温度と湿度」がベースに成る。
何故ならば、後の項目類はこの2つ(温度と湿度)をベースに大きく左右され、顕著に表れる事が物理的に判断できるし、その知識は判っている。
「航空機」の場合は、「環境変化の速さ」も然る殊ながら、この「試験項目類の条件」がすべて大きく影響する事が考えられる。(実は筆者には経験がある 上記)
次ぎに、この通常の「環境条件下」と「過酷条件下」で「磁場・磁界」に影響する「静電気」等の自然現象を再現してそれに対してど様な事が起るか調べる。
何れのプロセスも回路修正をし仕直しながら一つづつ前に進める。
(設計段階での正しさを確認しての後の事であるので ”直す” と云う作業は容易ではない。)

そもそも「電気回路」と云うものは、回路の「相互間のバランス」を取って出来ていて、それを「正回路」としてまず設定する。
従って、この”正回路を変える”と云う事は、「准回路」に”対策の為に換える”と云う事に成るので、全体の回路にも大きな影響を及ぼす。(回路設計者が立ち会う)
当然、次ぎの「准回路」に換えなければ「環境条件」に耐えられないのであるから、「バランス」は崩れるので、1つ上の次元の「バランス」に持ち上げなくては成らなく成る事を意味する。
当然に、この「バランス」はそれだけで「微妙なバランス」で成立つ事になる。
この「磁場・磁界」と「静電気」や「サージ」等で起す問題は、「高温の過酷条件」と「低温の過酷条件」とに依って「問題の特性」が異なるので厄介である。
「高温」と「低温」はものに与える違いは、一般には”「温度」が違うだけ”と思われがちであるが、ところが、「高温」の、「低温」の”ある「温度域」”(特定温度域)があって、そこの域を超えると、物に与える違いは異なるのだ。
”別の現象が現れる”と云っても過言ではない。特に、鉱物ではこの現象が現れやすい。
(上記した様に、繊細で敏感な「結晶や細胞」を有するものは、”ある温度域 (特定温度域)”を境に変質する特質を持っている。)
従って、「高温」で直しても「低温」で上手く行くとは限らない。この逆も起る。
この途方もない「繰り返し」と「組み合わせ」で「回路修正」を行う事に成る。
当然に、「対策部品」は増え「コスト」は上がる。(設計者は最も嫌がる)

ところが、ここにもう一つ”厄介な環境変化”がある。
それは、”ある条件からある条件に環境が急激に変化を起こす事”である。
それには、次ぎの2つの変化がある。
(1) 「普通の環境変化」
(2) 「苛酷な環境変化」
以上の「2つの急激に起る変化」とがある。

地上では、シベリヤ等の極寒の地や砂漠地は、この様な環境を気候学的に持っている。
ところが何処でもこの変化を常に起こすものがある。
自動車や大型の製品には、「寒冷地仕様」と云うものがあって寒冷に関する特別な設計をする。
これを設計するには「環境条件下テスト」を実行して、”起こり得る欠陥”を把握して対策を講ずる。
例えば、自動車ではブレーキに致命的な欠陥を及ぼすので特別に対策を講じて作られる。
ポンプにしても、油にしても、部品と部品の勘合にしても、エンジンにしても、全て異なってくるのだ。
勿論、「高温地仕様」も同然である。(筆者はこの2つの職域に関わった経験を持つ)

それは、”地上と上空を行き交う「航空機」”は、「2つの仕様」に関わるがどちらかと云うと、経験談からすると「寒冷地仕様」の方に傾くだろう。
これは、どのテストよりも「最大の難関」であり、一度はテストをするが多くはギブアップする事が多い。
確かに、この”「急激な変化」”は使用環境の中では間違い無く発生する。

(世界中の環境条件の過酷性を選択して再現テストする。 この問題は製品輸送中にも起こるし、稼動中にも起こる極めて厄介な現象である。設計者は殆ど考慮に入れていない。テスト後の結果に求める。)

「結露現象」や「製品の機械的な歪み」や「亀裂」や「予想も付かない温度落差の品質変化」や「応力歪み現象」等の「厄介な現象」が起こる。
そもそも、鉱物が、”その速さに対応する性質”を持ちえていない事に因る。
然し、その現象を起こす地域は限られているので、「確率の低さ」を観て、普通の地上で使う器機は、直すか直さないかの判断をする。
然し、「航空機」は別である。どんな地域でもどんな環境条件下でも飛び交う。
況して、この環境から地上に降りて来る現象である。温度、湿度、気圧、速度は急激変化するし、これはその余りの「速度の差」で、”相乗効果を起す難解な現象”でもある。
この速さで「気圧」が変化すれば、「温度、湿度」も連動して変化するし、これに「速度の変化」が加わるのでよりこの現象は大きく成る。「航空機の変化」は、自然の「環境条件が持つ順応する変化」を遥かに超えている。
中でも、特に「電気部品」は、上記する鉱物であるから、「温度の変化」を中心にして「特性レベル」が変化する。
当然に、”設計でバランスを採っていた”のに、この「特性」が崩れれば回路は設計通りに動かなく成る。
ある程度の「特性の変化」は考慮して、”変化の一定の範囲”で動作させられる様に、「可変抵抗や可変コンデンサ等」で範囲を設定して対応する。然し、自動ではない。
これは「直流回路の宿命」で、特に「デジタル」では、この「設定」が、特に「急激環境変化」には対応出来ない事が多いのである。
何せ、「温度、湿度、気圧、速度」の連動作用が働けば、この組み合わせでも気の遠く成る組み合わせの条件(マトリックスチャート)が生まれる。
到底、設計段階では想定して対応出来ない。普通はこのテストに頼る事に成る。
これはあくまでも「ソフト基盤」「プリント基板」の回路間の問題である。
「ハード回路」は、概ね予測できるし部品の耐圧で逃げられる。

”普通では有り得ない環境”の「急激に変化すると云う要素」はかなり難解で、それを再現出来る高度な「専用チャンバー」を使う。
経験上、この「急激な変化」に依って起る変化は、先ず解決は、最大限の「部品対応策」で処理するが、「機械的な対策」を混じえなくては困難である。
そして、その「急激な変化」が回路に及ぼす影響を調べる。
問題が起これば、直ぐに回路変更して、変更した事に対して、”別の問題が出ないか”を確認する。
然し、この過程で直す事で逆に問題を大きくしてしまう危険を持っている。
「確認−対策−修正」のこの繰り返しで少しづつ前に進める。膨大な日数を要する。
これ等のテストには色々なセンサーの付いた計測器機をセットして変化を調べる。

(「計測器機」に「正回路」を先ず記憶させて、実際テストで動作した回路との間の違いを調べる「チェッカー器機」がある。これで ”何処にどの様な違う現象が起ったのか”を確認する機器である。
この繰り返しのテストを行う。)

それを先ずは、一つのユニットの単体で行う。
これをクリヤーした段階で、今度はシステムのユニットで同じ事を行う。ユニットが終われば製品で行う。製品は大きい場合は、「必要な部位」を再現して行う事が多い。
(チャンバーには大型−小型の種々がある)
「航空機」は必然的に必要な部位だけを取り込んで行う事に成る。
実機は100%危険であるのでこの「環境条件下テスト」の段階では行わない。

この「4つの装置」が、この段階がメーカーが別に成っている事からも出来ないでいると考えられる。
”どこのメーカーがどのように責任を採るか”、”何処のメーカーが主因であるのか”を決めつける事は出来ない事が起る。そもそも、この様なテストを行えて対策を講じる事が出来る技術者が各メーカーには居ない筈で、その技術者は2種の専門域の技術者が必要である。
先ず、物理系技術者で電気回路に精通している者、電気技術者で物理に精通している技術者
この2種の技術者の共同の作業と成る。
この電気技術者にはそのプリント基板を設計した本人が行わなければ先ず無理である。
そうでなければ逆に変な対策をすると問題を大きくして仕舞い迷宮入りする.
何故ならば、回路には色々な仔細な設計図に書きこんでいない”思惑”と云うものが組み込まれているからであり、テストに依ってこの様な「思惑部分」が事更に左右する事が多いからである。
そもそも、この様なチャンバーを持っているメーカーは少ないし、この領域は日本の独断場であり、殆どは日本に集中している。技量や専門知識の取得レベルなどメーカー別に異なっていれば話し合いは尽かない。
依って、この「チャンバー」がないと環境の違う国にも販売できると云う事は不可能である。
故に、「日本の器機」は優れているのである。当然に、海外にはこの様なテストを行える専門の技術者は少ないのである。応用物理学はノーベル賞の取得でも判るように「日本の独断場」である。
先ず、上記した様に、”技術・品質に関する概念”の「根本的な違い」もあり、「共同テスト」は現実には無理である。
上記で論じた様な、専門的で広範囲な物理知識を駆使して、その現象が起こらないか等に注意を払いながら行う。
多分、この物理知識とそれらから得られた「経験識・経験値・経験理論」から「テストの要約」も行いながら進める。
マトリックスチャートを全て行うには限界もあり、「経験識・経験値・経験理論」が大きく工程に左右する。

この様な、「テスト要約や工程」の問題も解決して行くには日本企業が請け負う必要が当初から存在していた筈で、自動車のハイブリッドやEV車でも既にん代に成っていて経験している事でもあり、国連の輸送基準でも「振動熱」による勧告もされている事でもあり、この事を配慮すれば充分に考えられた筈である。

>・787の事故の検証
ここで、然し、この起った複数トラブルに対する共通項がある。

2011/11のデモフライトから納入まで6ケ月〜10ケ月と観て、計算すると次ぎの様に成る。
成田−ボストン間の周航(4/22)から事故までの間は片道で「1サイクルの充電」と成る。
そうすると、ロング期間のフライトと成り、事故まで、「充電」(「満充電」は弱点)サイクルは次ぎのように成る。
(6.0〜8.0ケ月)×30日=180〜240サイクル 
これに納入・試験飛行・整備・訓練等の準備期間を2月を考慮しても、
(8.0〜10.0ケ月)×30日=240〜300サイクル

宮崎−東京間の周航は2往復で「1サイクルの充電」と成る。
宮崎−東京間の周航(9/21)から事故までは、
(2.5〜3.5ケ月)×30日=75〜105サイクル
これに納入・試験飛行・整備・訓練等の準備期間を6月を考慮しても、
(8.5〜9.5ケ月)×30日=250〜285サイクル

この数値から考えると、明らかに、 「最小300サイクル−最大500サイクル」以下で、
この差の30%比を考慮しても   「最小210サイクル−最大350サイクル」以下で、
上記のABCの3つの状況を考慮しも「最小160サイクル−最大300サイクル」の中にある。

「ボストンルート」と「宮崎ルート」とには「フライト条件」には、次ぎの要素が異なる。
上記で論じた様に、「テイクオフとランディング」に因る「フライト条件の変化」とその「回数」と、それに伴う「環境条件の変化」とその「回数」が異なるから、それに因る「充電サイクル」や「寿命の低下」は異なる。
従って、「宮崎ルーツ」はこの「変化の回数」が高い事から「ボストンルート」よりは影響を受ける事に成る。
「ボストンルーツ」は、デモフライトから周航まで約6月、納入から準備期間を取れる日数は2月程度しかなかった計算に成る。
「宮崎ルーツ」は、デモフライトから周航まで約10月、納入から準備期間を取れる日数は6月程度しかなかった計算に成る。
どの様に、情報を検索しても配慮に入れても、サイクルを押し上げる等の情報は見つからない。
従って、マイナス要因の方が多い為に、どう見積もっても下記の中に来る。

上記の「ABCの5状況」の ”「最小160サイクル−最大300サイクル」” の中にある。

「最小140サイクル」から観ると、事故直前には、既に、寿命の領域に既に入っていて、上記した「弱点の病原」は進行していた事が云える。上記の「末期現象期の入り口」に入っていた事が云える。
上記の論じた「危険」が現実に起こっていた事を物語る証拠でもある。
但し、これだけでは納得し難いところがあって、「事故内容」を専門的に推理しても、上記した次ぎの「2つの弱点」が少なくとも起こっていた事が判る。

(1)「低温−低湿条件下」の「特定条件」での「静電気の問題」
(2)「リチウムイオン電池」の「弱点の問題」

>・「常温劣化」
さて、「リチウムイオン電池」の「内側の弱点」に付いて、未だ ”気になる弱点”がある。
それは、上記に再三述べた様に、「アルカリ金属の宿命」とも云える特質である ”敏感で不安定な金属である” と云う事から起こる ”「常温劣化」”の特質である。

どうしても、”この「地球上」であらゆる「内外の環境」に対して、「絶対的な安定」を保って置かなければ成らない”と云う事で、保たれていれば、この宿命は「利点」に向くし、保たれなければ「欠点」に向かうのである。
世の常として、”人はこの「利点」を生かし、この「欠点」を補う”とする。故に、人類はこれを克服し「文明」と云うものを造り出し、「科学の近代化」をここに生み出した。

当然に、この「利点」には上記の様に、「リスク」を伴う。この「利点」が大きければ大きいほどに「リスク」もまた大きい。この「リスク」を克服してこそ「文明」は前に進む。
「利点」>「リスク」=「文明」の関係にある。
少なくとも、日本は大化期からこの関係式に積極的に挑戦して来た。”「日本の概念」”と云うものを作り出して来た。
その「リード役」を「氏の責務と宿命」として、我々「青木一族」は「物造り」の「氏上さま、御師さま」と呼ばれて来た。「皇祖神−子神−祖先神−神明社」の「豊受大神」を祭祀し守護神として来た。
その立場から、「787リチウムイオン電池の本論」は、時代の「利点」>「リスク」=「文明」の関係式論の「重要な端緒」と成っていると認識している。
故に、この「787のリスクの克服」に「平成の青木氏の一人」として、貢献したいと考えてここにクドクドと論じている。
この「リスク」の一つとして成っている「欠点」(弱点)を「安定化」と云う手段で克服しようとしている。
然し、如何せんその「完全な安全」は未だ確保されていない。
上記で論じた様に、「内外の数々の弱点」を持っていて、これに対策を採ってきたが、残されているのは、「環境条件の温度」に対する「安定」が不充分であって、その為に、「不安定」から来る「常温劣化」の弱点は解決されていない。
つまり、この「常温劣化の現象」は、「内側からの弱点」として浮き上がって来ている事に成る。
まさに「人間」で云えば「細胞の老化」であって、「鉱物」で云えば「結晶の老化・劣化」なのである。
上記した様に、この「劣化・老化の弱点」は、この世の「結晶と細胞」に因って構成されている物質に課せられた「宿命」であって、”「ES細胞」や「IPS細胞」の挑戦” と同じであって、まさに”技術のIPS細胞”とも云えるものと考えられる。

この「常温劣化」は、即ち、「常温老化」なのであって、「アルカリ金属の寿命」を縮める「最大の要因」であり、「最大の弱点」でもある。この「787問題」にも、日本が率先して「IPSの幹細胞」成るものを見つけ出す事が必要なのである。
今、その研究が「幹細胞」に当たる「リチウム酸化塩」と云うところで研究されているが、この「リチウム酸化塩」が「内外の環境条件」に絶え得るものを見けられれば解決するが、その前に、この「内外の環境条件」を何とかしなくては成らないのである。
「リチウム本体の研究」と共に、その「本体を取り巻く環境条件」に対しての「緩和策」が見つからないかもしれないが、研究する必要があるのだ。
(”原因不明”では「将来のシステム」として放置できる話ではない。)
それが「環境条件下テスト」であり、このテストに因って、この「緩和策」が講じられるのである。
上記した様に、あらゆる「弱点欠陥類」は、この「温度」に直接間接に関わらず起因しているのだ。
「常温劣化・老化」の通り、”「常温安定」” で無くては「老化」が起こり「寿命」は縮まるのだ。
然し、この「世の中の環境条件」には、”「常温安定」は有り得ない”のだ。むしろ、”適度に変化する事”に因って「自然環境の理」は保たれているのだ。
むしろ、生態学的に、”「結晶や細胞」に因って構成されている「生物、鉱物」に関わらず、「常温安定」はあってはならない環境条件”でもある。
では、季節変化するのではなく、常時、大きな落差を以って変化する航空機に使用する「リチウム」としてはどうするかである。「結晶の劣化・老化」をどの様にするか、「結晶の幹細胞」を見つけるか、「緩和策」を見つけるかに依るかである。
「結晶の幹細胞」(プラトン)に成り得るものが見つかってはいるが、未だ「IPS実用化」までには至っていない。然し、「緩和策」は今でも可能である。
この「緩和策」は、何も「リチウムの問題」だけではなく、本論の「4つの装置」の「3つの機能」を維持している上記した「主要4つのパーツ」にも云える事である。例外なく「強弱、安定性」は別としても、この「常温劣化・老化の弱点」が存在しているのである。
「4つのパーツ」では、「強弱性と安定性」は問題ないが、「使用頻度」と「環境条件」では「劣化・老化」が起こり、凡そ、15年かせいぜい20年で使用に耐えられなくなって「バーニング」を起こすのである。
主に繰り返して使用される事に因り「応力」が溜まって起こる「応力破壊」が主因である。

殊ほど左様に、「リチウム」は「強弱性と安定性」が悪く、尚且つ、その特性上、「常温劣化」は ”比べ物に成らない程に激しい”と云うことの特性を持っているのだ。
故に、上記で論じた「寿命」が、「航空機」で考察すれば、「常温劣化」に襲われれば、「最悪140サイクル−最高300サイクル」として1年弱と観ると、1/20程度と成ってしまう事に成る。

上記で論じた様に、総じて「内外の弱点要因」の「緩和策」を講ずれば、あらゆる「弱点欠陥類」は、この「温度」に直接間接に関わらず起因しているのだ。
「常温劣化・老化」の通り「常温安定」で無くては「老化」が起こり「寿命」は縮まるのだ。
然し、何度も云うが、この「世の中の環境条件」には、”「常温安定」は有り得ない”のだ。
むしろ、生態学的に、”「結晶や細胞」に因って構成されている「生物、鉱物」に関わらず、あってはならない環境条件”でもある限り、つまり、「常温安定」は「進化」を齎さないのだ。

兎も角も、「標準状態」にして置く事が最善策ではあるが、地上の自動車とは「環境条件の特性」が逆の方向にある「航空機」では、上記した様に無理である。(航空機の環境:155S/Mの数字がそれを物語る)
その為にも、それに“近い状態を作り出す事”に成るが、その策は「環境条件下テスト」以外には無い。
それには“「4つの装置のユニット」による総合テスト“をこのノウハウのある日本側が請け負うこと以外には無い事を意味する。(「ノウハウ」とそれを支える「固有の概念」が真実を引き出す。)

(日本の品質に対する飽くなき概念がこれを解決する。人類の進化の「IPS細胞」はそれを証明している。世界の「技術の進化」を成す「リチウムイオン電池」として放置してはならない関所である)

上記した数々の「内外の弱点」と共に、この「弱点」と少し異なる「寿命性」とも云える、この他の鉱物とは比べ物に成らない「常温劣化・老化」の “速さと敏感さと安定さの克服“ に ”技術の道”を切り開くべきである。
上記に紹介したある「航空機上の製品開発」の筆者の経験から観ても、“やってやれない範囲の事ではない”と考えられる。
筆者は別に今でも日本が誇る高速列車の「ブレーキの開発」{投稿 :中国の新幹線脱線事故(潜在的欠陥) }にも携わった事もある事から “日本の技術と日本人の概念” から不可能ではないと考えられている。
その為にも、「物造りの御師の氏の青木氏」として少しでも役に立つ事を願って、ここに「787問題」に付いて敢えて論じた。

787周航の経緯
2011年
11月1日  デモフライト  

2012年
4月22日  成田−ボストン間就航
9月21日  宮崎−東京間 記念飛行
10月28日 宮崎−東京 定期便周航

2013年
1月08日  日航機 米・ボストンのローガン国際空港で、駐機中の日航機の機体内部から出火
  09日  日航機 同空港で、地上走行中の日航機の主翼から燃料漏れ
  09日  全日空機 羽田発山口宇部行きの全日空機でブレーキに不具合
  11日  全日空機 羽田発松山行きの全日空機で操縦席窓にひびが入るトラブル
  11日  全日空機 宮崎空港で離陸前点検中の全日空機の左エンジンからオイル漏れ
  13日  日航機 成田空港で、米国ボストンの空港で燃料漏れを起こした機体が、整備作業中に燃料漏れ
  16日 全日空機 山口宇部発羽田行きの全日空機で飛行中、操縦室内で異臭がしたため高松空港に緊急着陸。乗客129人と乗員8人が脱出用シューターで避難、乗客5人が軽傷

再開後
5月30日 テストフライトのドアに機密さに欠陥 異音
6月01日 全日空 機体に異常音発生
  02日 バッテリー内外に気圧さ発生
  03日 バッテリー点検ミス発生
6月08日 デジタル機器 異臭発生
6月22日 故障不明 遅れ 原因不明





- 関連一覧ツリー (◆ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 削除キー