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フッ・・・

第九十六話

無縁仏

語り手:蛇トカゲ 2d5/A1JB0

456 :蛇トカゲ:2006/07/23(日) 05:40:02 ID:2d5/A1JB0
『無縁仏』

オトンが霊感持ちらしく、色々な体験をしているらしい(真偽は不明だけど)
そのうちで一番信用できそうな話。

オトンが若いとき、会社の社宅(平屋の長屋)一人暮らしをしていた。
ところが夜寝ていると、何者かの視線を感じるのだ
ふと見ると、押し入れの襖の陰から、知らないおじさんがコッチを見ている。
俺なんかはこの時点で気絶物だが
オトンは気丈にも其のまま眠ってしまったらしいw

おじさんはその日だけじゃなく、連日のように現われたが
そのうちオトンは慣れてしまったそうな。

で、ある日。ふと気づくと台所に置いてある手ぬぐいが
血で染まったように真っ赤になっていた。
洗っても、洗っても、赤い色は落ちない。
しかも洗っているうちに、その手ぬぐいがボロボロになっていく。
新しい手ぬぐいを買っても、同じように
赤く染まり、ボロボロになり・・・

「これはもしかして、あのオジサンと関係あるのでは」
さては・・・と思い、オトンは仕事仲間と床下を掘ってみた。

出てきたのは皆さんの想像どうり『人骨』
警察も呼んでテンヤワンヤの大騒ぎ。

引き取り手の無いこの骨を『無縁仏』として
現在も家の仏壇で先祖と一緒に供養しております。(カコチョウにも記載あり)

ちなみに、
骨を掘り出してからは、おじさんも現われなくなったそうな。

【完】


フッ・・・